キャッチャーは、守りの司令塔。 試合展開や状況を瞬時に判断して、的確な指示を出さなくてはなりません。 考えることが多く、ピンチの局面ともなれば、パニックになってしまうこともしばしばあるのではないでしょうか。
今回は、大阪ガス硬式野球部の正捕手を狙うキャッチャー、松谷竜暉(まつたにたつき)選手に、“相手打者を抑える” という観点から、キャッチャーとしての役割を教えてもらいました。 これであなたも、チームから頼られること間違いなし!
■ポイント1「相手チームのデータをバッテリーで共有する」
試合数日前から、相手チームの試合動画やデータを見て、バッターの得意なコースや変化球への対応などを分析し、コーチや他のキャッチャーと傾向と対策を立てます。 チーム方針が決まればピッチャーに共有し、直前の練習で相手チームを想定したピッチング練習を取り入れます。
■ポイント2「相手バッターの調子を読み取る」
試合中は、相手バッターがデータ通りの打者なのかを1球ごとに見極めます。 たとえば、『インコースが弱い』というデータでも、調子が良くなさそうに見えたら、“デッドボールを与えてしまうリスクの高いインコースを攻めなくても十分に打ち取れる” と、いったところまでを考えて配球しよう。 ベテランと新人や、ピッチャーとバッターの実力差など、両者の調子を計り、どちらが優位かという視点からも配球を考えよう。
■ポイント3「守備位置を指示する」
ベンチからの出されたサイン通りに、守備位置を内外野手に指示します。 たとえば、1アウト三塁というピンチになったとします。 今、試合の序盤ならば1点献上はOKかもしれませんが、終盤ならば失点は許されません。 さらに、同じ終盤だったとしても、1点リードしているのか2点リードなのかでも、ベンチからのサインは違うかもしれません。 試合展開や状況、相手打者によって守備位置が変わってくるので、ベンチからのサインをしっかり受け取り、正確に指示を伝えよう。
試合中、バッターボックスに立つ相手打者を、キャッチャーがジッと見ているシーンをよく見ます。 松谷選手によれば、「今投げたボールに対して悔しがっていたとか、バットを短く持ち直した」といった様子を観察しているとのこと。 相手がどの球種を待っているのかを知るヒントになるそうです。 敵味方、1球ごとの読み合いだけに、キャッチャーは本当に気が抜けないポジションですね。
松谷選手からメッセージをいただきました!
「都市対抗野球大会2年振りの優勝へ向けて、正捕手としてチームを牽引していけるよう頑張ります。 バッティングにも自信があるので、そちらにも注目してください! 応援よろしくお願いします」
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第1回「トンネルしない捕球法」 第21回「広角にヒットを打つためのコツ」 関連する記事
第2回「会心のホームランを打つには」
第3回「コントロールがよくなるコツ」
第4回「鉄壁守備を誇れる外野手になる!」
第5回「上手い走塁方法」
第6回「コントロールがよくなる投球術」
第7回「バントを決めるコツ」
第8回「三塁コーチャーの役割」
第9回「コリジョンルール導入で変わったこと」
第10回「先発ピッチャーの調整方法」
第11回「クイックモーションを修得するコツ」
第12回「中継プレイで心がけること」
第13回「ボールを遠くへ飛ばすコツ」
第14回「代打でヒットを打つために」
第15回「ピンチでマウンドに上がるリリーフが心がけること」
第16回「変化球を上手く打つには」
第17回「キャッチャーのワンバウンド処理」
第18回「盗塁をキメるコツ」
第19回「キレのある変化球の投げ方」
第20回「打たせてアウトを取るための投球術」
第22回「守備の花形、ショートとして気を付けること」
第23回「三振を取るために」
第24回「左ピッチャーのための牽制の極意」
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