皆さまは、現在開発が進められている「究極のエコカー」、燃料電池自動車(FCV)をご存知ですか?
燃料電池自動車とは、水素と酸素の化学反応を利用して発電する「燃料電池」でモーターを動かし、走る自動車です。
充電時間が長くかかってしまう電気自動車と比べ、燃料電池自動車は、燃料の水素を3分程度で充填でき、1回の充填で500km以上走ることができます♪
大阪ガス通信で何度かご紹介した、家庭用燃料電池「エネファーム」も、同じ仕組みで電気を発生させる装置なんです(・v・)
このエネファームをはじめ、大阪ガスはほかにも水素に着目した技術開発に取り組んできました。
ちなみに、水素ってどうやって作るかご存知ですか?実は水素は、天然ガスを原料とする都市ガスから作ることができるんです!
そこで本日は、大阪ガスが開発した、より効率よく、低コストで水素を作り出せる水素発生装置「HYSERVE-300」をご紹介!
どんな装置か、大阪ガス通信スタッフが見学にいってきました☆
「HYSERVE-300」は、安価かつ省スペースで、簡単に高純度の水素を発生させることができる装置です。
化石燃料の中で最もクリーンといわれる天然ガスを利用しているので、地球にとっても優しいんです!
現場では、「HYSERVE-300」のほか、技術実証中の「水素ステーション」や、燃料電池自動車も見学することができました☆
こちらの水素ステーションには、HYSERVEで作られた水素が貯められています。
水素ステーションは、燃料電池自動車に水素を充填するための設備です。自動車でいうガソリンスタンドのようなものですね(^^)
ここで、開発者にも話を聞きました!
編集部:「HYSERVE-300」の開発にあたって重視した点や、従来品から最も進化した点・アピールポイントはなんですか?
開発者:「HYSERVE-300」は、水素ステーションに設置することを想定しており、コンパクトさを特に重視していました。従来から、コンパクト・低コストを意識した装置ではありましたが、今回はそれらに加えて、高効率な装置を作るという点も重視しました。
水素の製造過程で発生する排熱をエネルギーとして有効利用したり、高純度の水素を精製する際の水素のロスを削減したりすることで、水素の製造効率が、従来の装置より10%程度向上したんです。
編集部:大阪ガスが、水素に関する技術開発をする意味とはなんですか?
開発者:大阪ガスと水素というと、確かに一見繋がりがないように見えますね。ですが、都市ガスから水素を製造するプロセスには、大阪ガスが昔、石油やLPG(液化石油ガス)を原料として都市ガスを作っていたときのノウハウや、技術を活用しているんです。
また、HYSERVEが世間に拡がることに伴って、都市ガスの需要拡大に繋がる点も、HYSERVE開発の目的のひとつです。
編集部:なるほど。では、今後のHYSERVEシリーズの夢や目標はなんでしょうか?
開発者:HYSERVEシリーズは、今後世の中に出てくる燃料電池自動車や、水素社会を支える装置として、どんどん普及させていければと考えています。
今回開発した「HYSERVE-300」は、水素ステーション以外にも、工業用のお客さまにもご提案していければと考えており、HYSERVEの新しい需要を切り開いていきたいと思っています。
これからも性能アップや、コストダウンを追及して開発していきたいですね。
■近い将来、普通に街中を多くの燃料電池自動車が走るようになり、それに伴って増加する水素ステーション。クリーンでエコな環境作りに貢献するため、「HYSERVE」の更なる高効率化・低コスト化・コンパクト化を目指し、開発者は日々がんばっています!
大阪ガスはこれからも、環境に優しい企業を目指しながら、最先端の技術開発を進めて参ります☆
>>コンパクトタイプ水素発生装置「HYSERVE」の新製品「HYSERVE-300」の発売について(プレスリリース)
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