NEXT21とは?

立体街路

自然と共生する生活

「いえ」と「みち」の関係の立体化

伝統的住宅市街地では、「私」空間である「いえ」と「公」空間である「みち」が直結しているとともに、「みち」を介して結びついた「いえ」が集まって生活・管理単位である「まち」を作っている。
今日の集合住宅では、生活単位と管理単位が必ずしも一致していないうえ、住戸は階段や廊下などの共用空間を介してしか公的空間と結びつくことがなく、「いえ」と「みち」の関係は希薄化している。
NEXT21の「立体街路」は、「いえ」と「みち」の「結合性」、「みち」の 「公共性」「経路の選択制」「回遊性」「開放性」を具体的な建築条件として、階段や廊下の形態が計画されている。
立体街路は、原則としてカナルゾーンと呼ばれる設備配管ゾーンの上部に設けられ、2重床の構造を利用した植栽可能な「みち」となっている。

「いえ」と「みち」の関係の立体化
「いえ」と「みち」の関係の立体化

「公共性」と「開放性」

NEXT21では直線階段を地上から3階まで連続的に配置することで、坂道を上がるかごとき自然な人の流れを作りだし、続いて4,5,6階と直線階段を上り屋上に至る一筆書きの経路を作り出している。
この経路の大部分が屋根の無い戸外空間であり、できる限り自然の「みち」に近いものとして計画されている。「立体街路」は、「縦の回遊」として、別の体験ができる上記とは別の避難階段の経路もあり、合わせて二つの縦のループがある。また、「水平の回遊」として、3階と5階ではブリッジと南廊下がセットで2組のループとなり、4階では通り抜けの庭通路と北廊下とでループが出来ている。
縦横の回遊性により、玄関を出て住民それぞれの思い思いの経路を選択できることを意味している。

NEXT21の住棟には、オートロックは設置されていない。「立体街路」からの「立体的な見合い」により発せられる暗黙の警戒信号により、住棟及び住戸のセキュリティの維持を計画していた。
家の中から見守られることで、「みち」の安全が維持されるという街づくりの古典的公理から、住棟設計者からはセキュリティの維持のために「住戸の構え」はできるだけ開放的な計画を住戸設計者にもとめた。

「公共性」と「開放性」
「公共性」と「開放性」

3Dウォークスルー バーチャル見学
※外部サービスMatterportにリンクします

立体街路の空間分析

●1994年12月「視覚特性による空間分析」を行い、「立体街路」の「回遊性」「経路の選択制」と種々の構成要素の組合せで、立体街路の多様性が作り出されると考察した。

●1995年春には「ビデオ画像による立体街路利用者の活動分析」により、以下の考察を行った。

  • 1)立体街路は主婦や子供たちの活動の場となっており、休日よりも平日に活発に利用されている
  • 2)住戸と廊下(立体街路)住戸周りでの家事活動が随所で見られた。住戸前の居住者による領域化が認められた。
  • 3)立体街路では、経路の選択性や回遊性を確保されており、立体街路における活動の自由度が高められている。

「外出・帰宅」「子供の遊び」「親子の散歩」のどの「必要活動」「任意活動」が立体街路内で活発に行われることにより、居住者通しの接触機会が増加し、「立ち話」等の「社会活動」に発展する光景も度々観察された。経路の選択性、回遊性、上下階のつながりによって、J・ゲールのいう「屋外空間の活動」が誘発されたと理解することができる。

●1994年10月、1995年11月「立体街路の利用特性」についてアンケート調査を行い、以下の考察を行った。

  • 1)6階廊下やブリッジ付近等の比較的接地性が感じられない開放的な場所は子供の遊びや散歩によく利用される。
  • 2)動線の交差する溜まり場的空間は「立ち話」によく利用される。
  • 3)3階部分の地上に通ずる直通階段付近の空間は「通勤・通学」利用される。
  • 4)水平行止となるエリアは、特に北側道路側がほとんど利用されず、印象も悪い。
このページのトップへ戻る

PAGE TOP