自然と共生する生活
NEXT21は、緑地面積1000㎡を有しており、周辺の公園緑地と連携することにより、緑のネットワークを形成することも考慮した上で設計されています。
建設に先立ち、周囲の植生や飛来している野鳥の状況を調査した結果、大阪城公園には多くの種の野鳥が生息し、NEXT21の周辺を通って、真田山公園や天王寺公園などの南の緑地へ飛んでいることが確認できました。
それらの野鳥やチョウをNEXT21にも呼び込むことを念頭に置きつつ、共用廊下の景観にも配慮しながら緑地の配置を検討しています。
真夏に撮影を行った熱画像写真により、近隣の建物では表面温度が40℃を超えている一方、NEXT21の植栽部分では日射の遮蔽や水分の蒸発により、建物の表面温度が気温と同程度であることが確認できました。
屋上を含め、2階以上の緑地には人工土壌を使用しています。もとは苗木で植えた小さな木々は、年を重ねるごとにボリュームのある植栽に成長しました。しかし、2000年を超えた頃に、住民の意見により、少し植栽のボリュームをおさえました。
竣工以来、6階の南側立体街路に4本の「フジ」が植栽されています。これまでは、居住者による継続的な手入れは行われていませんでした。ガーデンデザイナーであり設計士である居場英則氏にご指導いただき、数年後の春に、立体街路がフジの花で満開となることを目指し夏と冬の居住者参加による、「フジの手入れ」の取組をスタートしました。
居住者による6階の南側立体街路の「フジの手入れ」は、2022年夏からガーデンデザイナーの居場英則氏にご指導いただきスタートしました。
今回も居場氏に参加いただき、冬の不要な枝の剪定と花芽の誘引作業、施肥を行いました。
多くの花芽を持つ部分もあり、春の開花が楽しみな状況です。
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去年の夏から居住者の皆さんで手入れしてきた6階の南側立体街路の「フジ」がたくさんの花を咲かせてくれました。
例年よりかなり早い開花となり、撮影は急遽、雨模様の中行いました。
フジが元気でいるように、居住者さんの手入れは続きます。
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立体街路がはなやかな場となるように5,4,3階の南側立体街路に大きく育つツルバラをガーデンデザイナーの居場英則さんのご指導の下、居住者の方々の参加で5本を植えこみました。
立体街路6階のフジの4月末の開花後に、バラの花が続くようにデザインされています。
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NEXT21の植栽は、29年をむかえます。設計当初は緑地の計画がなく計画の過程で建物を長く活かすためには緑が欠かせないとのことで立体的な植栽が計画されました。
この度、ガーデンデザイナーであり設計士である居場英則さんと、南側1階のエコロジカルガーデンから、6階、屋上へ、そして5階のデッキを渡り、NEXT21の立体的な緑地全体を紹介しています。
暑い夏を過ごした植栽をめぐり、立体街路と植栽・野鳥の関係や居住者の生活への関係を語りながら映像(約24分)としてまとめられています。
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竣工後、さまざまな種類の野鳥が飛来し、NEXT21の木々に巣を造っています。毎年、雛の巣立ちが観察されています。
第1フェーズで1年を通して観察されたドバト、キジバトなど6種が、第4フェーズ調査でも同様に通年で観察されましたが、一方で、新たに飛来した野鳥も多く、NEXT21の緑化が自然の生態系の中で一役を担っていることが分かっています。
NEXT21では、チョウなどの多くの種類の昆虫が確認されています。
周辺緑地も合わせて調査を行ったところ、野鳥は緑地面積が増えると出現する種も増える傾向が見られますが、チョウはそのような緑地面積との関係はなく、食餌や吸蜜ができる特定の植物(ブッドレアやアベリア等)の周辺に生息することが分かりました。
NEXT21では、大阪城公園の約16%、上町大地の約30%の種類の昆虫が、狭い面積で確認されました。近隣の緑地とのネットワーク形成により、生物の多様性に貢献していることが分かります。
竣工後の調査により、NEXT21の屋上は人工土壌であるにも関わらず、1㎡あたり18万個体もの土壌生物が存在することが判明。また、1階中庭においても1㎡あたり5万個体が確認されました。
これらは植物とともに、土壌生物が持ち込まれたと考えられます。
NEXT21とは?