1995年1月17日に起こった阪神・淡路大震災の際、大阪ガスのエリアでは、86万戸ものお客さまのガス供給を停止せざるを得ず、お客さまの生活にも大きな影響がありました。
大阪ガスではこの経験を踏まえて、影響を最小限に抑えるための地震対策に取り組んできました。
本日は、その内容を【予防対策】【緊急時対応策】【復旧対策】という3本の柱に沿って、皆さまにご紹介します。
■大阪ガス地震対策その1 【予防対策】
今後、いつ起こるか分からない地震に対して、大阪ガスでは地震に強い設備の普及に努めてきました。道路の下に通っているガス管は、古いものを新しくしたり、耐震補強の対策を実施中です。
皆さまのご自宅にガスを届ける導管には、強度の優れた「ポリエチレン管」を採用し、現在も入れ替えを進めています。
ポリエチレン管は、ぐにゃりと曲がるほど力を加えても裂けにくい、とても強度の強い素材なんです!その強度は、こちらの実験動画からご覧いただけます。
■大阪ガス地震対策その2 【緊急時対応策】
いざ大きな地震が起こったとき、即座にガスの供給をストップする機能も、現在では100%のご家庭に導入できました。
皆さまのご自宅にある「マイコンメーター」が、その働きを担っていることをご存知でしたか?
マイコンメーターが震度5相当の揺れを感知すると、自動でガスを遮断します。地震の際、ガスを使用中でも、こうして自動的にガスが遮断されると安心ですね。
異常がないことを確認できれば、マイコンメーターは手動で復帰していただくことが可能です。その方法はこちらから動画でご覧いただけますので、ご確認ください。
また、地震計が60カイン(1秒間に60cm)以上の揺れを感知すると、およそ3000箇所にある感震自動遮断装置が作動します。
これによって、マイコンメーターがガスを遮断するのとほぼ同時に、各ご家庭へ供給するガスの圧力をコントロールしている設備でも、ガスが遮断されます。地震発生直後に、2段階でガスを遮断する仕組みになっているのです。
■大阪ガス地震対策その3 【復旧対策】
大きな地震が発生した際、最小限に抑えなければならないのは、火事などの二次災害です。
これを防止するため、大阪ガスでは、ガス供給エリアを細かくブロックに分け、被害の大きな地区のガス遮断を速やかに行い、被害を最小限に抑えられるよう備えています。
現在、ガス供給エリアは149ブロックに分けられています。阪神・淡路大震災時には55ブロックでしたので、ブロック数はおよそ3倍に。
他にも、地震発生時に地震計情報などによって得られた情報から、どこの地域を供給停止にすべきか、供給停止した場合にはどの程度の体制が必要かをシミュレーションできる「地震防災システム」を導入しました。
細かなブロック分けと、システムの活用により、効率的な復旧作業が可能になるのです。
いつ起こるか分からない地震に備えて、大阪ガス中央保安指令部では、定期的に地震訓練も行い、大きな災害には24時間365日いつでも対応できる体制を整えています。
大阪ガスはこれからも、常に皆さまの安全・安心を第一に考え、どんなときも冷静に、迅速な対応ができるような対策強化に努めて参ります。
>>「大阪ガスの地震対策」について詳しくはこちら
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