大阪府堺市にある、大阪ガス泉北製造所第一工場。ここでは2015年冬の稼働に向けて、都市ガスの原料であるLNG(液化天然ガス)の、超大型貯蔵タンクを建設しています。
今回、大阪ガス通信スタッフが、その建設現場へ特別に見学に行ってきました☆
タンクは円柱型で、外径約91m、屋根を含めた高さは約60m。その大きさは、地上式のものでは、なんと世界最大級!
大阪城の天守閣が土台ごとすっぽり入るほどなんです!(゜□゜)
このタンク一基で、一般のご家庭約33万戸分の年間使用量に相当する都市ガスを貯蔵できるんですよ☆改めて、その大きさに驚きです!
天然ガスは、環境に優しく安全性に優れたエネルギーとして注目されています。
石炭、石油、天然ガスを、それぞれ同じ熱量を得るために燃やした場合、CO2の排出量が一番少ないのが天然ガスであるということは、皆さまご存知でしょうか?
また、天然ガスは空気よりも軽く、万が一外へ漏れてしまった場合にも空気中の上方へ拡散するため、安全性が高いといえます。
こうした特徴から、今後見込まれる天然ガスの需要拡大に柔軟に対応し、お客さまへより安定的に都市ガスを供給するため、このタンクを建設しているのです(・v・)
ちなみにこのタンク、ただ大きいだけではありません(゜▽゜)徹底した安全性を保つため、多くの技術が詰まっているんです。
右図が、タンクの構造図です。
地下には、約750本もの鋼管杭(こうかんくい)が45mの深さにまで打たれていて、タンクを支えています。
そして、LNGを貯蔵する内槽形状は「ドーム屋根付平底円筒竪形」という、耐震性に優れた構造に。
タンクの上から中を覗くと、その名のとおりドーム型の屋根が作られているのが見えます。
建設責任者によると、完成した屋根は空気の力で天井部分まで持ち上げ、溶接するんだとか!
さらに、タンクを囲うコンクリート製の防液堤には、一般のコンクリートよりも強い力に耐えられる「プレストレストコンクリート」を使用。内槽と防液堤の二重の構造で、LNGが外に漏れ出さない構造になっています。安心ですね!
この防液堤の建設は、「スリップフォーム工法」というスピード工法を日本で初めて採用しました。高さ40m、厚さ80cmものコンクリートの壁が、たった20日間でできあがってしまうんです。驚きです!
他にも、このタンクには世界初の新材料である7%ニッケル鋼が、内槽に使用されています。
これまでの材料と同じようにマイナス160℃以下のLNGを安全に貯蔵しながら、材料費のコストダウンもできているんです。すごいですね!
大阪ガスは、安全性を追求したLNGタンクの建設などを通じ、クリーンエネルギーである天然ガスの安定供給を目指して参ります☆
>>泉北製造所第一工場におけるLNGタンクの建設について