建物緑化
NEXT21の緑化の取り組みが
2024年度「都市の緑3表彰」で
表彰されました!
第44回
緑の都市賞
国土交通大臣賞
(緑の事業活動部門)
第23回
緑化技術コンクール
都市緑化機構会長賞
(緑化施設部門)
NEXT21の緑地
植栽設計に先立ち、武蔵野美術大学・立花直美教授(当時)と(公財)日本野鳥の会により、周辺緑地の調査を実施しました。
その結果をもとに、NEXT21では、可能な限り緑地の面積を確保し、樹種も多くなるように植栽設計が行われました。実のなる木や、チョウのための蜜を作る植物の配置にも配慮しました。
竣工から5年間、(公財)日本野鳥の会による継続観察が行われました。その結果、22種類の野鳥の飛来が観察され、キジバトやヒヨドリの営巣も確認されました。
居住者・鳥や植物の専門家・地域の人々をつなぐ場所となる活動をしていることを認めていただき、2024年度に、緑地関連で2つの賞を受賞しました。
緑化による熱環境の改善効果
真夏に撮影を行った熱画像写真により、近隣の建物では表面温度が40℃を超えている一方、NEXT21の植栽部分では日射の遮蔽や水分の蒸発により、建物の表面温度が気温と同程度であることが確認できました。
可視光線による写真
熱画像写真
植栽の経過
屋上を含め、2階以上の緑地には人工土壌を使用しています。もとは苗木で植えた小さな木々は、年を重ねるごとにボリュームのある植栽に成長しました。しかし、2000年を超えた頃に、住民の意見により、少し植栽のボリュームをおさえました。
竣工から約30年後の
緑地全体のご紹介
NEXT21の建物設計当初は緑地の計画がなく、建物を長く活かすためには緑が欠かせないとのことで立体的な植栽が計画されました。計画から約30年後のNEXT21の立体的な緑地全体、ガーデンデザイナーであり設計士である居場英則氏と共に動画で紹介しています。立体街路と植栽・野鳥の関係や居住者の生活への関係を語りながら映像(約24分)としてまとめられています。
動画を見る
立体街路6階 居住者参加による「フジの手入れ」
竣工以来、6階の南側立体街路に4本の「フジ」が植栽されています。これまでは、居住者による継続的な手入れは行われていませんでしたが、ガーデンデザイナーであり一級建築士である居場英則氏にご指導いただき、立体街路がフジの花で満開となることを目指した居住者参加型の取組をスタートしました。
NEXT21に飛来した野鳥
竣工後、さまざまな種類の野鳥が飛来し、NEXT21の木々に巣を造っています。毎年、雛の巣立ちが観察されています。
第1フェーズで1年を通して観察されたドバト、キジバトなど6種が、第4フェーズ調査でも同様に通年で観察されましたが、一方で、新たに飛来した野鳥も多く、NEXT21の緑化が自然の生態系の中で一役を担っていることが分かっています。
また、NEXT21には野鳥の会が常駐しており、定期的に観測会やイベント(羽鑑定等)や屋上で定点観測を行っています。
NEXT21での昆虫・土壌生物
昆虫
NEXT21では、チョウなどの多くの種類の昆虫が確認されています。
周辺緑地も合わせて調査を行ったところ、野鳥は緑地面積が増えると出現する種も増える傾向が見られますが、チョウはそのような緑地面積との関係はなく、食餌や吸蜜ができる特定の植物(ブッドレアやアベリア等)の周辺に生息することが分かりました。
NEXT21では、大阪城公園の約16%、上町大地の約30%の種類の昆虫が、狭い面積で確認されました。近隣の緑地とのネットワーク形成により、生物の多様性に貢献していることが分かります。
土壌生物
竣工後の調査により、NEXT21の屋上は人工土壌であるにも関わらず、1㎡あたり18万個体もの土壌生物が存在することが判明。また、1階中庭においても1㎡あたり5万個体が確認されました。
これらは植物とともに、土壌生物が持ち込まれたと考えられます。