POWER INDUSTRY Daigasグループの電力事業

SPECIAL INTERVIEW 印南風力発電所開発担当者に聞く

「3つの道」を兼ね備えた適地・印南町

印南風力発電所が建設された背景からお聞かせください。

髙橋 風力発電は自然の風を利用し、発電時にCO2を排出しないクリーンなエネルギーです。地球温暖化対策が世界の命題になっている中、日本においても環境に貢献する取り組みを国策として推進しています。そうした時代の要請を受け、大阪ガスではかねてより再生可能エネルギーの開発に取り組んできましたが、今後さらに強化していこうという考えのもと、風力発電所を新たに建設する運びとなりました。

建設地である印南町というのは?

髙橋 印南町は、和歌山県中部に位置する、山あり海ありといった自然環境豊かな町です。大阪ガスではすでに和歌山県内に2箇所の風力発電所を持っており、土地勘もあることから候補に挙がりました。風力発電所には「3つの道」が必要と言われています。すなわち、よく風が吹く「風の道」、作った電気を使用地まで運ぶ電力系統の「電気の道」、そして巨大な建設資材を運ぶ「輸送の道」です。印南町はこれら「3つの道」をすべて兼ね備えた適地でした。

加えて風況という観点からも、大阪ガスの持つ風況シミュレーション技術を用いて調べたところ、十分な発電量が見込める風が吹くという検討結果が得られたため、ぜひこの地で進めていこうという話になりました。

心強かった、地元行政からのサポート

それで建設プロジェクトがスタートした?

髙橋 その前にまずは地元の皆さんの理解を得る必要がありました。大阪ガスとしても、印南町の行政や住民の皆さんに理解していただかなければ、建設するわけにはいきません。風力発電所はかなりの大規模施設です。地元の方にしてみれば、突然そんな話が出てきて当然不安や心配な気持ちもあります。

そこでディベロッパーと協働し、住民説明会を開いて、住民の皆さんから寄せられた質問に丁寧にお答えしました。同時に、印南町役場にも何度も訪問して、施設概要や工事内容について細かく説明や報告をしました。そうした活動を行うことで、最後は理解していただくことができました。

信頼関係を築くことができた?

髙橋 発電施設の建設は、町の協力なしには決してうまく進みません。その意味で、印南町の町役場にはしっかりサポートしていただき、たいへん心強かったです。もちろん私たちとしても、工事がスタートして以降、町役場や地元の区長さんたちにまめに進捗状況を報告するなど、細かく丁寧な対応に努めました。

建設工事は順調に進みましたか?

髙橋正直申し上げると、いろいろイレギュラーな事態も発生するなどして、工期を守るのがたいへんでした。運転開始は2018年6月1日とあらかじめ決めており、契約や許認可の関係もあるので遅らせるわけにはいきません。「大阪ガス」という信頼のブランドに傷を付けてはならないという想いで踏ん張り、なんとか期日に運転を開始できました。

約10年ぶりとなる初期段階からの電源開発

完成した風力発電所を見上げた時の気持ちは?

髙橋 それはもう感無量でした。風力発電所としては、大阪ガスにとって約10年ぶりとなる建設前段階から手がけた電源開発です。社会的意義の大きな仕事でもあるので、達成感もひとしおでした。

地元の皆さんの反応は?

髙橋 運転開始直後に、地元の方々を招いて施設見学会を実施しました。完成した風力発電所を目の前でご覧いただき、安心していただけたかと思います。印南町には以前より、太陽光発電所や水力発電所がありました。今回、風力発電所ができたことにより、主要な再生可能エネルギー施設がそろったことになります。地球環境保全に貢献する町として、ぜひ強くアピールしていただきたいですし、大阪ガスとしても何か役立てることがあればぜひお手伝いしたいと考えています。

洋上の風力発電所も視野に、強力に推進

今後の展望をお聞かせください。

髙橋 大阪ガスは2030年に向かって、再生可能エネルギーの保有電源規模を今の4倍以上である100万kWまで伸長しようというビジョンを持っています。風力発電所は、そのビジョン達成に貢献する有望な発電ジャンルです。今後は、陸上だけでなく洋上の風力発電所も視野に入れ、新規開発に本気で取り組んでいきたいと考えています。

今回の印南風力発電所がステップとなった?

髙橋 建設前段階から手がけたことは、ノウハウの蓄積という点で非常に意義深かったといえます。現在、北海道で次の風力発電所の建設を進めておりますが、ここでは印南よりもさらに前のフェーズから開発に携わっています。それが自信を持って推進できるのも、印南風力発電所建設の経験があるからこそです。

最後に意気込みを。

髙橋 再生可能エネルギーの拡充は、大阪ガスとして、国として、世界として、取り組まなければならないテーマです。開発担当者として、また地球人として、確固たる使命感を胸に、これからもしっかり推進していこうと思います。

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