2023年2月7日
大阪ガス株式会社
大阪ガス都市開発株式会社
大阪ガス株式会社(社長:藤原 正隆)、大阪ガス都市開発株式会社(社長:友田 泰弘)は、2022年4月26日、6月15日に発表※のとおり、大阪ガスビルディング(以下「ガスビル」)のリノベーションと、ガスビル西側の当社グループ社有地(以下「西用地」)での複合ビル(以下「ガスビル西館」)の開発について検討を進めてまいりました。
本日、本計画案に係る都市計画案が、大阪府の都市計画審議会におきまして、都市再生特別措置法に定める都市再生特別地区として審議・可決され、都市計画決定される見込みとなりましたので、お知らせいたします。
本計画案の着実な実行を通じ、さらなる御堂筋周辺地域の活性化に貢献してまいります。
※ | 2022年4月26日発表:ガスビル西側での複合ビル開発とガスビルのリノベーションの検討開始について Webページはこちら |
2022年6月15日発表:「ガスビル保存検討委員会」検討状況について~ガスビルの歴史的価値の継承と活用の基本的な方向性について~ Webページはこちら |
本計画案は、都市再生特別地区制度により、ガスビル敷地と西用地との間にある市道(御霊筋)の道路上空を活用し、両敷地の一体的利用を図るものです。また、歴史的建築物であるガスビルの保存を中心とした都市再生への貢献による容積率の緩和を受け、敷地全体の高度利用を図ります。
1~2階には商業施設を誘致し、周辺地域にさらなるにぎわいをもたらすとともに、上層階にはオフィスを整備し、高度な業務機能の集積とにぎわいの調和するビジネスゾーンの形成を進めてまいります。
また、カーボンニュートラルビルの実現と、ガスビル・ガスビル西館および周辺地域のレジリエンス向上に向けた取組みを行ってまいります。
ガスビルは南館(1933年竣工・登録有形文化財)と北館(1966年竣工)で構成され、両館一体となった特徴的な外観を形成し、御堂筋のランドマークとして親しまれています。この外観について、3面(東側・北側・南側)すべてと西側の一部(外観全体面積の約85%)を保存します。また、竣工当時の趣を残す玄関やエレベーターホールをはじめ、建物全体の床面積の約85%を保存し、活用します。
耐震性向上のため一部を減築し、開放的なアトリウム空間として再生します。また、ガスビルの御堂筋側に新たなメインエントランスを設け、アトリウムからガスビル西館までつながる人の流れとにぎわいを創出します。
ガスビルは、現在の自社オフィス用途から用途拡大し、にぎわい施設や歴史的建築物の趣を残したオフィスとして整備します。
ガスビル・ガスビル西館および道路上空利用部の3階に、ワンフロアでつながるイノベーション拠点を整備します。
ガスビルにはコワーキングスペースやシェアオフィスなどを設け、ガスビル西館には多目的大ホールを整備し、利用者の動線が交わる道路上空利用部分にイノベーションスクエアを整備します。運営にはDaigasグループのオープンイノベーションや大阪ガス都市開発の100%子会社である京都リサーチパークのスタートアップ支援などのノウハウの活用を予定しており、多様な人材の交流を促すことで、イノベーション創出を図ります。
高効率分散型システムであるガスコージェネレーションシステムを採用し、エネルギーの高度利用を図るとともに、耐震性の高い中圧導管によりガスを供給することで災害時にも電力・熱の供給継続を可能とします。また、ガスビル西館は上町断層帯地震や南海トラフ地震(震度7クラス)を想定した耐震強度を確保し、Daigasグループの災害対策機能を強化するともに、ビル全体のレジリエンスも強化します。
近隣施設に対しても、平常時は空調用の熱を融通し、災害時には電力を融通することを検討し、周辺エリアでのエネルギー高度利用およびレジリエンス強化を目指します。さらに、災害時にはガスビル西館の大ホールを帰宅困難者の退避施設として開放します。
また、環境への取組みとして、高効率省エネルギー設備、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギー設備の導入、非化石証書やカーボン・クレジットの活用などにより、ガスビルとガスビル西館を合せたビル全体でのカーボンニュートラルの実現を目指します。
以上