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第48回日本選手権野球大会

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2023年11月19日(日)

大宮投手が完投!中軸の集中打で大阪ガスが勝利!


中軸が機能し大阪ガスが快勝した。3回2アウトから清水聖也、三井健右、花本太紀選手の三、四、五番による足を絡めた3連打で2点を先制。5回にも、相手守備の隙をつく攻撃と、花本選手の2打席連続タイムリーヒットで2点を追加し、相手を突き放した。投げては、入社以来、初先発の大宮隆寛投手は、中盤のピンチを1失点で切り抜けると尻上がりに調子を上げ、被安打7と完投。日本一を目指すチームに、大きな一勝をもたらした。

 2アウトでもクリーンナップが連打し先制するのが、今大会の大阪ガスの強さだ。社会人野球界屈指のサブマリンと呼ばれるJFE西日本のエース、津山裕希投手にもその強さを発揮した。2回に満塁のチャンスを活かせず、3回もリズムよく2アウトまで取られた後だった。三番・清水選手がヒットで出塁、二盗を決めると、四番・三井選手がセンターへ抜けるタイムリーで先制。その三井選手も二盗すると、五番・花本選手が右中間を破るタイムリー2ベースヒットを放ちリードを2点に広げた。5回には、1アウトから2塁ランナーの二番・峰下智弘選手が清水選手のライトフライで3塁をおとしめると、三井選手はショートゴロながら一塁への送球エラーを誘う全力疾走で峰下選手が生還、追加点を奪う。2アウトながら相手から貰ったチャンスに、続く花本選手が3回に続き右中間を破る2ベースヒットを放ち、ダメ押しとなる4点目を挙げた。 前田孝介監督が「都市対抗予選敗退で一番苦い思いをしたはずの3人」というクリーンナップの3選手が、今や相手にとって脅威の存在になっていることは間違いない。

■前田孝介監督の談話 「JFE西日本は、若手選手が台頭し勢いある良いチームだけに苦戦した。その中で、中軸が期待に応えてくれた。 今大会チーム初となった清水の盗塁は勇気をもたらした。(3回の走塁時に足を痛めた)花本を代えようかと思ったが、本人が行けるということで残すと次打席にも2ベース。勝利へ大きな一打だったし、ベンチの気持ちを汲んでプレーを続行してくれた心意気に感謝したい。三井は、夏の予選敗退、補強選手での都市対抗出場、ドラフト指名漏れと、本人の中ではさまざまな葛藤がある中で必死にやっている。長打こそないが、しっかり振れている。状態はいい。頼りにしている。 大宮は6,7回くらいまでもってくれたらいいとは思っていたが、6回から尻上がりに良くなった。ランナーをためなかったことが一番。特に、8回の(1アウトランナー1塁の場面での)ダブルプレーは大きかったね。大宮と稲垣は、互いに自分がエースだと思っている。2人が切磋琢磨し、投手陣を盛り立ててくれいている。 ここからが正念場。日本生命は、互いに手の内を良く知るチームだけに、いかに自分たちの野球ができるかが鍵。エラーや四死球からの失点が一番痛い。これまで通り、守りから攻撃のリズムをつくって戦うのみ」

良い仕事でチームに勝利を呼び込む四番打者、三井健右選手


秋から四番に返り咲き、今大会では毎試合ヒット、常に得点にからんでいる。「アンダースローには打率が高い」という通り、この試合ではサンダースローの津山裕希投手から先制打を放ち、初打点をマーク。終わってみれば3安打とまさに絶好調だ。「都市対抗予選、日本選手権予選と僕自身、不甲斐ない打撃しかできず悔しかった。本戦では、絶対にやってやるぞ、と強い気持ちで毎試合臨んでいる」という気迫が伝わってくる。  思えば今夏は長かった。補強選手として都市対抗へ出場し学んだことをチームへ持ち帰り、「秋に絶対に日本一を取る」と新生大阪ガスをつくってきた。結果、相手投手の攻略法や次の塁を狙う姿勢など、格上チームにいかに勝つかを全員で考えられるチームになった。「勝ちへの執念が出てきている」といい、自身の打撃にもそれが出ている。もちろん、長打を期待されていることは十分承知している。ここまでの打撃を自己採点が40点というのがその証拠。しかし、「高望みはせずに」と、今の自分ができることをしっかりと泥臭く。3打席目の相手エラーを誘った全力疾走は、その象徴のようなプレーだった。三井選手が四番にいてこそ、強力打線であることは間違いない。

「俺こそがエース」。大宮隆寛投手


 「俺こそがエースだ」。そう言わんばかりの好投だった。稲垣投手とは同期。夏まではリリーフ登板のみに甘んじていたが、夏以降、稲垣投手とともに投手陣の軸へと成長した。この試合が社会人野球初先発となったが、終始、落ち着いたピッチングで完投した。なかでも中盤での粘りから後半にかけての快投が目を引いた。   打者が二巡目に入った4回、連打されるなどして満塁のピンチを迎えたが、後続を断ち1失点で切り抜けた。続く5回1点リードの5回、相手打線の先頭打者にヒットされ、同点のランナーを出すと、続く打者へ苦戦したが、捕手の高橋佑八選手が二盗を刺すと落ち着きを取り戻し、空振三振にとるなど、勢い込む相手打線をねじ伏せた。6回以降は変化球を使い、投球リズムに変化をつけることで連打を許さず、チャンスらしいチャンスを与えなかった。 「完投を意識せず1イニングずつしっかり投げて試合をつくろうと投げた結果」だという完投。とはいえ、2回戦で稲垣豪人投手の完投はいい刺激になったという。「稲垣の持ち味は制球力。僕は、まだそこまで丁寧に投げ切れない」としながらも「マウンド度胸では誰にも負けません」ときっぱり。「日本生命戦も、先発、リリーフ、どこでも行くつもりです」と、頼もしいひと言も飛び出した。日本一を目指す大阪ガスには、願ってもないもう一枚が飛び出した。