安定した走りが持ち味という辻村選手は、坂東選手とともに期待がかかる若手のホープ。2年目となる今回の走りにも注目です。
――― 関西実業団駅伝を振り返っていかがですか
昨年、区間5位と個人的には物足りない成績でしたので、今年はしっかり結果を出そうと臨みました。レース内容では、箱根駅伝で活躍したSGホールディングスの選手に追いつかれてからも冷静に対応でき、大きな差を付けられずにタスキを繋ぐことができたという点で、大きな自信となりました。また、タイムでは、昨年よりも約40秒記録を伸ばし、大阪ガス記録を出すことができたので満足しています。

――― ご自身の走りの強みはどこですか

安定感だと思います。駅伝は、一人でもブレーキがかかった選手がいると全体のタイムに影響が出ます。私は、野中さんや坂東のような爆発力のある走りはできませんが、私のように一定のペースで走るのが得意で、ある程度計算できるという選手も必要だと思っています。単独走への苦手意識もありませんし。
――― 新人選手として臨んだ前回のニューイヤー駅伝と今回は、心境も変わってきますか
前回は、タスキを待っている間に、どんどんチームの順位が上がっているとの情報が入ってきて、自分がタスキを受けた時、とても緊張してしまいました。今回は2回目ということで、気持ちに余裕が出て、落ち着いて入ることができるのでは、と思っています。

――― その前回は、5区を走りました
5区は、二番目に長い15.8キロメートルを延々と上り続けるうえ、向かい風が強いという、辛抱強さが求められる区間です。タスキを受けた時、私が頑張れば入賞へ持って行けるかなと思い、かなりハイペースで入りましたが、やはり上り続けるコースはきつくて後半は失速してしまい、自分の得意とする一定のペースを刻む走りができませんでした。反省の意味でも、どの区間を任されても落ち着いた走りをしたいです。
――― 向かい風への対策はどのようにされているのですか
普段練習している今津グラウンドは海に近いので、風が強く、日ごろから慣れています。11月21日に行われた八王子ロングディスタンス2020は、風速8メートルという悪天候の中での開催でしたが、自己ベストに近いタイムを出せたので、本番へ向けた良い走りができたと思っています。
――― 最後に、ニューイヤー駅伝へ向けて意気込みをお願いします
日頃から職場の方々に「最近調子どう?」、「体調崩さないように頑張って」などと、たくさん声をかけていただき、多くの皆さまが応援してくださっていることを実感しています。大会は、サポートしてくださっている皆さまへ恩返しできる場だと思い、100パーセントの力を出しきって結果に繋げられるように頑張ります。