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プレスリリース

食品の安全性と新鮮さを両立させる新しい殺菌装置を開発しました

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2010年2月3日
株式会社リキッドガス
九州大学

 大阪ガスグループの株式会社リキッドガス (社長:西野 正男)と九州大学大学院農学研究院(下田 満哉教授)は、食品素材(以下、食材)への飽和水蒸気を用いた瞬間湿熱殺菌法(以下、本殺菌法)の研究開発に取り組んでまいりましたが、このたび実証機により、大腸菌は陰性、一般生菌は処理前に比べ100分の1から1,000分の1に減少することを確認し、食材の安全性と新鮮さを両立する新しい殺菌法を実用レベルで確立しました。
 
 食材の殺菌方法には、主に薬品処理*1と加熱処理の2種類があります。わが国では薬品処理が主流となっていますが、食材への薬品や臭い等の残留を無くすため、処理する際に大量の水を必要とします。一方、EU*2(欧州共同体)で主流の加熱処理では、食材の繊維質、食感、色味といった新鮮さが損なわれてしまいます。今回開発した殺菌法は、食材の表面のみを短時間で加熱するため、従来の加熱処理で損なわれていた新鮮さを失うことがなく、なおかつ安全性にも配慮した新しいタイプの殺菌法です。
  *1次亜塩素酸による処理を実施
  *2食品殺菌に化学薬品の使用が認められていない
 
 リキッドガスは、従来から食材の低温粉砕受託事業を行ってまいりましたが、持ち込まれる食材が殺菌処理されていない場合には、粉砕を受託することができませんでした。そこで、低温粉砕事業の拡大を目指して、平成19年から九州大学と共同で本殺菌法の開発を開始しました。実験により短時間(1秒以内)での加熱処理により有効な殺菌効果が確認されたため、幅広い食材への適用も可能と考え、平成20年6月に基本特許を出願しました。そしてこのたび、野菜およびナッツ類に対する実証機*3を用いた実使用と同等環境での効果検証において、十分に実用可能な高い殺菌効果が確認されました。この成果については、平成22年3月に東京大学で開催される「日本農芸化学会2010年度大会」で発表いたします。
  *3食品素材の連続投入が可能な実使用環境を想定した装置
 
 現在、より幅広い食材への適用を目指し、大手食品メーカーや食品加工会社、給食事業者、食品スーパーなどさまざまな企業等と実証機を用いた効果検証を行っており、今後、モニター導入を経て、今春を目処に装置の販売を開始する予定です。
 今後ともリキッドガスおよび九州大学は、幅広いお客さまのさまざまなニーズに対応できる新たな技術開発を通じて、社会へ貢献してまいります。
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飽和水蒸気を用いた瞬間湿熱殺菌法の概要
  1. 本殺菌法の概要
     大気圧下、100℃の水蒸気と被処理物を短時間(1秒以内)接触させることで、表面での水蒸気の液化に伴う凝縮潜熱を瞬間殺菌に利用するものです。本法では表面のみを瞬間的に加熱することができるため、新鮮さを損なうことなく殺菌することが可能です。
     
  2. 本殺菌装置の概要
     垂直に設置した処理槽の上側開口部に水蒸気の放出を抑えるエアーカーテンを配置し、槽内に飽和水蒸気を充満させ、上側開口部から被処理物を投入し、槽内を落下させます。これにより、被処理物と水蒸気を瞬時に接触させて加熱殺菌し、下側開口部より冷却しつつ回収します。オプションで被処理物に応じた搬送装置や冷却装置等を組み込みます。
     処理槽内の水蒸気中に空気が混入すると、被処理物表面に空気バリヤーが形成され、熱伝達が低下するため殺菌効果が損なわれます。本装置では、エアーカーテンの最適制御により、処理槽内での空気の混入を防いでいます。
本殺菌装置の概要
     
  3. 出願特許の概要
     食材を飽和水蒸気中に短時間接触することで変質を抑えて殺菌効果が発揮できる手法、その手法を実現可能な装置、この2点の基本特許を申請しています。この手法は主に、開放した処理槽内での飽和水蒸気発生技術と処理槽内への空気混入防止技術により実現しています。
     
  4. 本殺菌法の主な対象
     これまで適用可能な殺菌法が無かった、もしくは従来の加熱処理法ではその特性(鮮度、物性、風味、生命力)が著しく変化してしまうキャベツやレタスなどの野菜、いちごなどの果物、ピーナッツなどのナッツ、大豆などの豆類などを対象として考えています。
     
  5. 開発の経緯
   
平成19年 4月   リキッドガス、九州大学共同で本殺菌法の開発を開始
平成20年 6月   基礎実験機により殺菌効果を確認
平成20年 6月   基本特許の出願
平成21年 6月   国際特許の出願
平成21年 9月   実証機を製作・試運転開始
平成21年 11月   九州大学において、実証機を使用し殺菌効果を確認
平成21年 12月   国際特許の公開
     
  6. 「日本農芸化学会2010年度大会」概要
   
・開催日時   平成22年3月27日(土)から30日(火)
・開催場所   東京大学駒場キャンパス
・発表者   下田満哉、井倉則之、野間誠司、チラワットD(九州大学)
藤原裕史、肥後慶三(リキッドガス)
・発表概要   飽和水蒸気を用いた瞬間湿熱殺菌法の開発
     
会社概要
   
会社名:   株式会社リキッドガス
設立:   平成3年7月1日
所在地:   大阪市中央区瓦町4-2-14
社長:   西野 正男
資本金:   10億3千万円(大阪ガス株式会社100%出資)
事業内容:   液化窒素・液化酸素等の製造販売、低温粉砕の受託
 
以  上
 
■本件に関する問い合わせ先
株式会社リキッドガス 営業本部 営業技術部 井上 06-6202-2070

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