2020年7月6日
大阪ガス株式会社
大阪ガスビジネスクリエイト株式会社
Daigasガスアンドパワーソリューション株式会社
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社
大阪ガス株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:本荘 武宏、以下 大阪ガス)は、大阪ガス泉北製造所(大阪府堺市)において、BWAシステム(以下、当ネットワーク)を活用し、製造所の現場業務効率化に向けたDX(Digital Transformation)を推進します。
当ネットワークの活用にあたり、大阪ガスの100%子会社である大阪ガスビジネスクリエイト株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役社長:岩井 政道)は、7月1日に総務省近畿総合通信局より、「自営等BWA」の免許を取得し、通信事業者として通信設備の維持運用管理をおこないます。泉北製造所で都市ガス製造を担うDaigasガスアンドパワーソリューション株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:後藤 暢茂)は、当ネットワークを活用したDX推進により運転・維持管理業務の効率化を進めます。
なお、当ネットワーク運用の機器納入・運用支援・保守は、パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:片倉 達夫、以下 パナソニック)がおこないます。
今後は、センシング技術を活用した点検作業の効率化、音声・映像などを活用した熟練作業員による技術伝承の円滑化、遠隔立会いによる緊急時対応の迅速化などを進め、製造所のスマートファクトリー化を目指していきます。
広大な敷地を有する大阪ガス泉北製造所では、災害時にも確実に通話ができるよう、敷地内における通信手段にはPHSを使用してきました。大阪ガスは既存整備のPHSシステムが新規格に対応(2022年11月までの対応が必須)する必要があることや、デジタル化による業務効率化および円滑な技能伝承に向けて、通信環境の更新を検討してきましたが、電波のカバー範囲が狭い無線LANシステムでは、無線ネットワークの構築は多数のアンテナが必要となり、コスト面での課題がありました。
今回導入した当ネットワークは、企業が自らの建物や敷地内限定で、安全で高速かつ広範囲の通信環境を構築することができます※1。これにより、製造所全域の音声およびビデオ通話や業務アプリケーション等の実装が安価で可能となりました。
今後は、センシング技術を活用し、製造所の予防保全や故障予測を行うほか、現場作業に連動し報告書を作成するなど点検作業の効率化を図ります。また、音声・映像などのデータ転送を活用し、熟練作業員の経験やノウハウの伝承をおこなうほか、作業内容の遠隔確認による緊急時対応の迅速化などを進めていきます。
Daigasグループとパナソニックは、今後もローカル5G※2の導入を見据え、泉北製造所のさらなるDX推進をおこなっていきます。
この度運用するBWA(Broadband Wireless Access:広帯域移動無線アクセス)システムは、特定のエリアで通信規格「LTE」を利用できるローカル無線通信ネットワークです。携帯電話事業者で利活用されているLTEシステムと同様に、SIM カードで管理され安全に運用可能です。
自営等BWAとは、総務省が発表した「ローカル5G導入に向けたガイドライン」※3において、企業が自らの建物や敷地内でスポット的にネットワークを構築し利用可能とした無線通信システムです。2019年12月24日に申請受付を開始されたことを受け、泉北製造所における免許を申請し、交付に至りました。
※1) | 自営等BWAシステム導入にあたっては、無線通信の有資格者配置等、法令で定められた審査基準を満たすことを条件とした免許を取得する必要があります。 |
※2) | ローカル5G: 携帯キャリアが構築する5Gシステムとは別に、公共団体や企業等がそれぞれのニーズによって、自営で構築できる5Gシステム。 |
※3) | 総務省HP(2019年12月17日) :ローカル5G導入に向けたガイドライン Webページはこちら |