
2021年4月27日
大阪ガス株式会社
2019年3月に一般ガス供給約款料金の改定を実施し、2018年度以降の新たな経営効率化目標を策定いたしました。2021年3月末の進捗状況は、以下のとおりです。
(1)生産性の向上
IoT、ロボティック・プロセス・オートメーションの取り組みによる業務効率化や、サテライトオフィスの利用促進による「効率的な働き方」の推進等により、生産性の向上を図ります。
これらを通じ、大阪ガス社員数(出向含む)は、2017年度末実績5,771人から、2020年度末には5,375人となる見通しです。
【進捗状況】
- 業務効率化や「効率的な働き方」を推進した結果、2020年度末の大阪ガス社員数(出向含む)は、5,265人となりました。
(2)ガス事業基盤の強化(設備投資)
ガス事業関連の設備投資は、製造設備の需給変化対応や、供給設備の保安防災力の向上、経年化対応、高圧幹線の整備等を行い、製造・供給基盤の強靭化を進めます。それとともに、新規顧客に対応する需要本支管・供給管の敷設といった導管網の拡充等により、2018年度から2022年度の累計設備投資額を2,614億円として計画しています。これらの設備投資の実施にあたっては、工期や仕様の見直し、競争購買のさらなる推進等のコストダウンに従来よりも一層強化・継続して取り組んでいくことで、効率的な設備投資を進めていきます。
【進捗状況】
- 製造所における経年設備の更新、供給設備における高圧幹線の整備や経年管対策など、製造・供給基盤の強靭化を推進した結果、2020年度の設備投資額(附帯事業除く)は685億円となりました。
<附帯事業を除く設備投資額>
(単位:億円)
|
2017 |
2018 |
2019 |
2020 |
2021 |
2022 |
2018〜2022 累計 |
年平均 |
経営効率化目標 |
- |
454 |
514 |
517 |
526 |
601 |
2,614 |
522 |
実績 |
420 |
437 |
565 |
685 |
- |
- |
1,688 |
562 |
※金額は切り捨て表示
(3)保安水準・サービス水準の向上等
<保安水準の向上>
保安の確保は、ガス事業者の最大の社会的責任であり、事業運営の前提であると認識しております。今後も、お客さまに安心してガスをお使いいただくために、以下の取組を通じ、保安水準の向上に努めます。
- 最新想定に基づき、都市ガス製造設備における地震・津波への対策を推進します。
- ねずみ鋳鉄管・腐食劣化対策管(ねじ支管)などの経年ガス導管を計画的に改修し、耐震性や耐食性に優れた導管の導入を推進します。
- 腐食のおそれのあるお客さま先の古い埋設ガス管について、積極的に改修の提案活動を推進します。
<サービス水準の向上>
お客さまの暮らしとビジネスの″さらなる進化″のお役に立つために、以下の取組を通じ、サービス水準の向上に努めます。
○ご家庭のお客さまに
- エネファームの高効率化・小型化・低価格化の実現など、ガスによるお客さまの暮らしの、環境性・安全性・経済性の向上に貢献します。
- スマートフォン専用アプリでの入浴見守りやヘルスケア管理を行うなど、ガス機器のIoT化により、「スマートで安心・快適な暮らし」を推進します。
○業務用・産業用のお客さまに
- コージェネレーションをはじめとした高効率なガス機器の普及を通じて、省CO2、省エネルギー、分散型エネルギーシステムによるエネルギーベストミックスの実現に貢献します。
- これらユーティリティに関する設備をお客さまに代わって調達し、保守・管理サービスからエネルギー調達まで一括で提供するユーティリティエージェントとしてのご提案を推進します。
<環境との調和と持続可能な社会への貢献>
地域の環境改善や持続可能な社会の発展に貢献するために、以下の取組を通じ、環境との調和を図り、エネルギーと資源の効率的な利用の実現に努めます。
- お客さま先での天然ガスや高効率製品・システムの普及拡大に加え、都市ガス製造所や事務所建物等での省エネルギー推進等を通じ、CO2の削減に貢献します。
- 事業活動で発生する廃棄物やガス導管材料のリサイクル等の資源循環や、事業所での緑地管理等による生物多様性などの環境マネジメントの取組を推進します。
【進捗状況】<保安水準の向上>
- 安全確保対策として、沿岸防災ブロックの形成、製造所の自家発電設備の強化、および重要建物の水密化などの対策を完了しました。
- 経年ガス導管のうち、「ねずみ鋳鉄管(要対策導管)」について、2020年度から2015年度に前倒して対策を完了しました。引き続き、「ねずみ鋳鉄管(維持管理導管)」や「腐食劣化対策管」の対策を行っています。
【進捗状況】<サービス水準の向上>
○ご家庭のお客さまに
- 2020年4月に発売した新型「エネファームtype S」の販売が好調に推移し、単年で初めて2万台を超える販売実績となりました。
- 日本初となるインターネット接続機能を搭載したIoT対応ツナガルde警報器「スマぴこ」を2020年8月に開発・発売しました。
(参考)エネファームの累計販売台数の推移
(単位:台)
|
2013 |
2014 |
2015 |
2016 |
2017 |
2018 |
2019 |
2020 |
販売台数 |
23,000 |
37,021 |
48,340 |
64,048 |
82,289 |
100,958 |
119,653 |
141,588 |
○業務用・産業用のお客さまに
- コージェネレーションシステムでは、飲食業種を主要ターゲットとして店舗等の省CO2・省エネルギーに貢献する小形業務用燃料電池SOFCの営業を開始しており、今後も排熱の有効活用が期待できるお客さまに対し、更なる普及に取り組んでいきます。
【進捗状況】<環境との調和と持続可能な社会への貢献>
- エネファーム等の高効率ガス機器の販売拡大、事務所建物の省エネ活動の推進などにより、お客さま先ならびに事業所からのCO2排出削減に努めました。
- 掘削土リサイクルの促進により、掘削土の再生率は99%以上の水準を維持しました。また、ガス導管で用いられるポリエチレン管の廃材を100%再生利用しました。
- 製造所内の緑地モニタリングを継続することで、特定外来生物の移動に関する法令違反を未然に防止するとともに、維持管理コストの低減につなげました。
(参考)経営効率化にともなう料金改定の推移(一般ガス供給約款)
実施日 |
改定率 |
実施日 |
改定率 |
2002年3月1日 |
▲3.67% |
2012年2月1日 |
▲1.25% |
2003年2月27日 |
▲0.69% |
2015年1月1日 |
▲1.38% |
2006年11月1日 |
▲1.58% |
2019年3月29日 |
▲0.50% |
2008年11月1日 |
▲0.95% |
|
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