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    ダイハツディーゼルとの共同開発による「LPGメタン化改質装置」を採用したLPG焚きLPG運搬船が
    2020年度学会特別賞(Marine Engineering of the Year (土光記念賞)2020)を受賞!

    2021年05月28日
    大阪ガス株式会社

     大阪ガス(以下「当社」)とダイハツディーゼル株式会社(社長:堀田 佳伸、以下「ダイハツディーゼル」)はLPGメタン化改質装置(以下「本装置」)を共同開発しています。この度、本装置を搭載する予定の「LPG改質装置を用いたLPG焚きLPG運搬船」(以下「本運搬船」)が公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会から、2020年度学会特別賞(Marine Engineering of the Year(土光記念賞)2020)を受賞しました。本賞は、マリンエンジニアリング分野において優れた研究や技術開発などを行った個人、企業、団体に送られる名誉ある賞であり、今回はダイハツディーゼル、株式会社三浦造船所(社長:三浦 唯秀)、泉鋼業株式会社(社長:富家 孝明)、イイノガストランスポート株式会社(社長:佐藤 仁)との共同受賞になります。なお、本運搬船は、2020年3月に一般財団法人日本海事協会から国内初となるAiP(Approval in Principle : 設計基本承認)を取得しています。※1
    https://www.osakagas.co.jp/topics/1285489_14522.html別ウインドウで開く
     
     本装置は、LPGを主にメタンから成るガスに変換する装置で、当社が知見を有する触媒技術を応用して開発しました。LPGを船舶用エンジン※2の燃料として用いた場合、異常燃焼を起こしやすいという課題がありました。そこで、本装置をエンジン前段に設置し、LPGを主にメタンから成るガスに変換することで、安定燃焼が実現し、重油と比べSOxやNOxなどの環境有害物質の排出を大幅に抑制することが可能となります。また、LPG運搬船の燃料に重油を使用した場合と比較すると、船内で大きなスペースを占める排ガス処理装置が不要となり、燃料にLNGを使用した場合と比較しても極低温設備が不要となるため、省スペース化を実現できます。今回の受賞は、本装置の様々なプロセスや機器構成を工夫することで、コンパクト化やエンジンの安定燃焼を実現したことと、船主・造船所・エンジンメーカー・改質装置メーカー・タンクメーカーが共同し、本運搬船の設計指針の確立、安全評価の実施により2020年3月にAiPを取得したことの2点が高く評価されたものです。
     
     今後はLPG燃料船の社会実装に向けた開発をさらに加速し、船舶から排出される有害物質、地球温暖化ガスの削減に貢献していきます。
     
    LPGメタン化改質装置
     
    ※1 AiP取得とは、開発した基本設計に対し、日本海事協会より同会が定める規則や関連する安全指針に基づき、安全性に関する承認を得る事です。
         
    ※2 ここで船舶用エンジンとは、ガス船舶機関の主流である希薄予混合燃焼エンジンを指します。希薄予混合燃焼とは、内燃機関において、理論空燃比よりも薄い混合比で運転している希薄燃焼状態を意味します。
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