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舞洲工場におけるメタネーション実証設備の竣工式を開催

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2024年5月17日
大阪ガス株式会社

   大阪ガス株式会社(代表取締役社長:藤原 正隆、以下「大阪ガス」)は、大阪市や大阪広域環境施設組合の協力のもと、2022年4月より「再生可能エネルギー(以下「再エネ」)由来の水素と、生ごみを発酵させて製造したバイオガスとをメタネーション*1し、製造されたメタンを配管で輸送し、都市ガス消費機器で利用するというサプライチェーン構築を目指す実証事業(以下「本事業」)を実施しております*2。本日、大阪広域環境施設組合が運営管理する大阪市此花区にあるごみ焼却工場(以下「舞洲工場」)の敷地内にて、メタネーション実証設備の竣工式を執り行いましたので、お知らせいたします。

   本事業は、再エネ由来水素と地域の未利用バイオマスを活用して製造したe-methane*3(以下「e-メタン」)により二酸化炭素(以下「CO2」)排出量の低減を図り、エネルギーの地産地消型モデル構築を目指します。
   なお、2024年7月頃まで舞洲工場内で実証を行った後、メタネ-ション実証設備の移設作業や試運転を経て、2025年4月から大阪・関西万博の会場内で実証を行う予定です。

メタネ-ション実証設備の外観、竣工式の様子

   Daigasグループは、2021年1月に発表した「カーボンニュートラルビジョン」や2023年3月に発表した「エネルギートランジション2030」のもと、脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループを目指してまいります。

*1: メタネーションとは、水素とCO2から都市ガスの主成分であるメタンを合成する技術です。
*2: 都市部における再エネ由来水素と生ごみ由来バイオガスを活用したメタネーションによる水素サプライチェーン構築・実証事業の開始について(2022年4月27日公表済み)
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*3: グリーン水素等の非化石エネルギー源を原料として製造された合成メタン
 

本事業の概要

 

本事業における水素サプライチェーン構築イメージ

   本事業は、環境省の「既存のインフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築実証事業」に採択*4され、実施しております。
   舞洲工場における実証では、都市部の生ごみ1t/日から得られるバイオガスと再エネ由来水素から、以下の工程で、5 Nm3/h規模のe-メタンを製造できることを確認し、バイオガスの更なる有効活用に繋げることを目指します。
   本事業後は、メタネーション設備のスケールアップを図りながら、2030年までに、再エネ由来水素と生ごみ由来バイオガス中のCO2から合成メタンを製造するシステムを、近畿圏を中心にごみ焼却工場や食品加工工場向けに導入することを目標としています。再エネ由来水素を合成メタンとし、既存の都市ガスインフラ・機器でそのまま活用できる水素サプライチェーンを構築することで、熱需要の低炭素化、追加的な社会コストの低減、エネルギーセキュリティーの向上を図り、早期の社会実装を目指します。

*4: 令和4年度事業として2022年3月30日に採択。水素社会実現を目指す官公庁の取組として、以下HPにて紹介。
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<舞洲工場における実証工程>
 (1) 株式会社ライフコーポレーションが保有する大阪市内のスーパーの生ごみを回収し、バイオガスの原料として活用します。
 (2) 大阪ガスの子会社であるDaigasエナジーのオンサイト型バイオガス化システム「D-Bioメタン」を用いて、生ごみからバイオガス*5を製造します。
 (3) Daigasグループが保有する再エネ電源を用いて、水電解装置によりグリーン水素を製造します。
 (4) 大阪ガスが保有するバイオメタネーション*6技術により、バイオガス中のCO2とグリーン水素から、e-メタンを製造します。
 (5) 日立造船株式会社のサバティエメタネーション設備を用いて、バイオガス中のCO2とグリーン水素から、さらにe-メタンを製造します。
 (6) 製造したメタンをガス調理機器で利用し、安定的なメタン製造・利用が可能であるかを確認します。
 
*5: バイオガスは、下水汚泥や生ごみ等のバイオマス資源から発生し、一般的にメタン・約60%とCO2・約40%で構成されるガスを指します。
*6: 微生物によるメタネーション技術
 

<大阪・関西万博での実証について>
   2024年8月頃からは、装置を大阪・関西万博会場に移設し、万博開催時は再エネ由来水素と会場内で発生する生ごみ由来のバイオガスからメタンを製造し、会場内の熱供給設備やガス厨房で利用する予定です。なお本事業は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(以下「博覧会協会」)が掲げる「EXPO2025グリーンビジョン*7」の実現に貢献できるプロジェクトとして期待されています。
   さらに大阪・関西万博期間中は、大気中のCO2をメタネーション原料として用いることで、メタン製造量を増加させることを検討しています。

*7: 万博会場におけるカーボンニュートラルの実現、エネルギーを最適化する技術、水素エネルギー技術の導入等、大阪・関西万博において目指すべき環境エネルギーのあり方やその方向性、具体的な技術分野を、博覧会協会が取りまとめて発表したもの。
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以上

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Daigasグループの「2050年脱炭素社会実現」に向けた挑戦
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