2022年11月01日(火)
ガス対決は東京に軍配、3連覇の夢、潰える
■悔しい敗戦、来季へ晴らす
昨年の都市対抗で優勝、今夏は準優勝とノリに乗っている東京ガスは、やはり強かった。
2回、大阪ガス先発の秋山遼太郎投手が先頭打者に死球で出塁を許すと、続く打者に初球をセンター前にヒットされた。さらに四球で満塁とピンチを広げたところで1アウトを取ったが、8番・馬場龍星選手(東京ガス)に初球をレフトへ振り抜かれ2点タイムリーを許した。3回には、2アウトから失策で出塁を許すと、4番・地引雄貴選手(東京ガス)に三遊間を抜かれる1点タイムリー、7回にも2死一、二塁の場面で失策から1点を献上するなど、わずかな隙も見逃さない攻撃力を止めることはできなかった。
大阪ガスにも見せどころが幾つかあった。1点を追加され3点リードを許した直後の4回に、橋本典之選手のソロホームランが飛び出し、重苦しい空気を払拭した。打球がライトスタンドに勢いよく飛び込んだ瞬間、観客が大いに沸いた。また、最終回では3番・峰下智弘選手が、今秋のドラフト指名を受けた益田武尚投手(東京ガス)から152キロの速球を打ち返すと、4番・三井健右選手、5番・清水聖也選手もそれに続き1点を返す意地を見せた。 先発した秋山投手は各打者に粘られたが、辛抱強く、ときに強気に内を攻めるなど投げきった。5回途中からリリーフしたエース河野佳投手は、キレのあるボールを投げ込み、なかでも3人で抑えた6回と8回は、貫禄すら感じさせる圧巻のピッチングを披露した。
試合後、前田孝介監督は不運なヒットがあったとしながらも「四球とエラーが失点につながった」と話した。今回の悔しい敗戦が、来季、再び常勝チームとなる糧となるはずだ。
前田孝介監督のコメント
秋山はうちの2枚看板の1人。対戦相手を考え、今日は秋山先発でと決めた。もともと河野も後半に投げさせる予定をしていたので、2人で一試合を投げ切るというイメージだった。打たれても粘り強く投げるのが秋山の持ち味だが、今日は一つ目のピンチで失点してしまった。が、デッドボールでのランナーが帰ってきたが、攻めた結果なのでそこは責められない。やはりエラーがらみの3点目が痛かった。理想は6回まで、できれば7回あたりまでもって欲しいと思っていたが、状況をみて早めに河野にスイッチした。
新型コロナの影響で2020年に大会が中止となり、2019年からの三連覇と期待されてきたが、毎年選手が入れ替わるなか、長く勝ち続けることの難しさを改めて感じた。常勝チームを作り続けるのは至難の業だが、また来季、立て直して臨みたい。
スタンドから大声援が聞こえ、我々を随分と後押ししてくれた。熱い応援をありがとうございました。