2019年10月1日
大阪ガス株式会社
大阪ガス株式会社(代表取締役社長:本荘武宏、以下、「大阪ガス」)は、ドイツのバーチャルパワープラント(VPP※1:仮想発電所)事業者であるNext Kraftwerke(共同最高経営責任者:Hendrik Sämisch、Jochen Schwill、以下、「NXK」)と、太陽光発電量予測に関する実証を共同で行うことについて合意しました。本日から、当社100%子会社である株式会社ガスアンドパワー(社長:伊藤 宗博)の100%子会社である由良風力開発株式会社(社長:伊藤 宗博)が保有する由良太陽光発電所(南)において、高精度な太陽光発電量予測サービスの実現に向けた実証試験を行います。大阪ガスは、2018年9月に気象予報事業者登録を取得するなど、狭域での気象予測技術の精度向上に向け取り組んできました。本実証を通じて、1時間前までの気象変化を踏まえたタイムリーな予測を行うことによる高精度な太陽光発電量予測の実現を目指します。
再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)の導入が進んでいるドイツでは、2000年に固定価格で買取を行うFIT制度が導入され、その後2012年に再エネの電力市場への統合を目的として、市場価格にプレミアム料金※2を上乗せして買取価格を決定するFIP制度※3が導入されました。これに伴い、再エネ発電量予測実施者が再エネ事業者に移ったため、出力変動が大きい再エネ発電量の精緻な予測や、市場取引代行といったサービスをビジネスチャンスと捉える企業が多数現れました。NXK社もそのうちの一社であり、ドイツ国内で3,100MWの太陽光発電を管理するなど豊富な実績を持っています。
一方日本では、2012年より再エネの導入促進を目的にFIT制度が適用されています。再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会の中間整理では、FIT制度から自立し、電力市場へ統合していくべきであると示されており、将来ドイツと同様のサービスが必要となることが考えられます。
これまで当社は、2018年8月から、蓄電池の最適運用制御の実証試験を行うなど、分散エネルギーリソースを効率的に活用するDR※4/VPP運用サービスの実現に向けて様々な取り組みを行ってきました。今回の取組みでは、制度変更を見据えて、再エネをより効率的に活用するための新たなサービス提供の実現を目指します。
Daigasグループは、長期経営ビジョン「Going Forward Beyond Borders 2030」において、先端技術・最新手法を取り入れることで、「お客さまの期待を超える商品・サービス」を提供し続けることを掲げています。今後もオープンイノベーションやデジタル化の推進などイノベーションに向けた活動をより一層推進し、暮らしやビジネスに役立つ新たなビジネスモデルの構築・サービスの提供を目指してまいります。
※1: | Virtual Power Plantの略。分散エネルギーリソースにより拠出される供給力・調整力を、アグリゲータと呼ばれる事業者が束ねて活用すること。 |
※2: | 再エネ電力を買取る際に、市場価格に上乗せされる金額。 |
※3: | Feed-in Premiumの略。再エネ電力を市場価格とプレミアム価格から算出される価格で買取りする制度。発電量の予測責任やそれに伴うインバランス※5が発生した際のコスト負担を再エネ事業者が担う。 |
※4: | Demand Responseの略。分散エネルギーリソースの保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電力需要パターンを変化させること。 |
※5: | 発電計画値と発電実績値の差分のこと。 |
会社名 | 大阪ガス株式会社 | |
本社所在地 | 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 | |
代表者 | 代表取締役社長 本荘 武宏 | |
資本金 | 1,321億6,666万円 | |
設立日 | 1897年4月10日 | |
事業概要 | ガスの製造・供給・販売、電力の発電・供給・販売 等 |
会社名 | Next Kraftwerke | |
本社所在地 | Lichtstraße 43 g ・ 50825 Köln ・ Germany | |
代表者 | 共同最高経営責任者:Hendrik Sämisch、Jochen Schwill | |
設立年 | 2009年 | |
事業概要 | 再エネマネジメント、需給調整市場への電力販売 等 |
Daigasグループの再生可能エネルギーへの取り組みを、下記Webサイトページで紹介しています。
以上
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