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2025年12月15日
大阪ガス株式会社(代表取締役社長:藤原 正隆、以下「大阪ガス」)は、温室効果ガスのひとつであるメタンの排出量削減を目的とした水田の中干し期間延長※1※2の取り組みにおいて、環境DNA※3を活用した生物多様性への影響調査を行い、影響の可視化に成功しました。なお、調査結果に基づく価値は、Green Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下「Green Carbon」)が2026年に発行予定の水田の中干し期間延長によるJ-クレジット(以下「水田J-クレジット」)に付加されます。
| ■背景 | |
| 水田の中干し期間延長によるメタン排出量の削減は、2023年にJ-クレジット制度の方法論として承認されました。以降、水田J-クレジットの取扱量は増加しており、今後J-クレジット発行量全体の約3~4割まで増加する※4ことが見込まれています。 日本の稲作では一般的に水田の中干しが行われますが、メタン排出量削減のために中干し期間を延長することで、慣例とは異なる水田環境となり、そこに生息する生態系に影響を及ぼすといった懸念が挙げられています。水田におけるメタン排出量の削減によるプラスの効果だけではなく、生物多様性への影響リスクを解決・最小化することが求められています。 |
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| ■調査の内容 | |
| 生物多様性への影響調査では、Green Carbonが管理する中干し期間延長を行う一部の水田(4県)を対象に、水田の中干し実施前と中干し延長後の水を採水し、大阪ガスがトンボやカエルといった水田に生息する生物の微量な遺伝子情報(環境DNA)を分析、生物多様性への影響を評価しました。現在、他県の水田でも同様の評価を行っている最中です。 中干しの実施前と延長後の生物種を比較することで、生態系情報や生物多様性への影響が分析でき、保全活動の優先順位づけや環境施策の効果検証に繋げることが可能です。 |
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| ■今後の取り組み | |
| 今回の調査結果により可視化された生物多様性に関する価値は、2026年春頃発行予定の水田J-クレジットに付加され、Green Carbonを通じて販売されます。生物への影響を見える化することで、お客さまは環境価値を理解した上で、安心して水田J-クレジットの取引を行っていだだけるようになります。 今後は、さらなる詳細分析と調査範囲を広げることで、よりニーズに合った情報提供を行うとともに、生物多様性に関する価値を付加した水田J-クレジットの拡大を目指します。 |
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Daigasグループは、2025年2月に発表した「エネルギートランジション2050」のもと、脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの"さらなる進化"のお役に立つ企業グループを目指してまいります。
| ※1: | 中干しとは、水稲の栽培期間中、出穂前に一度水田の水を抜いて田面を乾かすことで、過剰な分げつ(根元付近からの枝分かれ)を防止し、成長を制御する作業 |
| ※2: | 水田の中干し期間延長とは、J-クレジット制度で承認されているメタン排出量削減の方法論。一般に水を張った水田はメタンが発生しやすいため、水稲栽培において通常行われる中干し期間を7日間延長することにより、メタン発生量を3割削減できることが確認されている |
| ※3: | 水や土壌、大気などの環境中に放出されたDNAの総称 |
| ※4: | J-クレジット登録簿に公開されている各社のプロジェクト計画書から当社推計 |
<会社概要>

以上
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