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プレスリリース

マレーシアにおけるバイオマスを活用したe-メタン製造事業の詳細検討の開始について

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2023年4月10日
大阪ガス株式会社

 大阪ガス株式会社(代表取締役社長:藤原 正隆)は、株式会社IHI(以下「IHI」)、マレーシアの大手国営ガス・石油供給事業者Petroliam Nasional Berhad(以下「ペトロナス」)の技術ソリューション部門であるPETRONAS Global Technical Solutions Sdn. Bhd.と、マレーシアにおいてバイオマスである未利用森林資源や農業残渣を活用したe-methane(以下「e-メタン」)*1製造事業の基本設計(FEED*2)実施判断に向けた詳細検討を開始するための覚書を締結しました。
 本事業では、バイオマスガス化技術*3とメタネーション技術を組み合わせた新たな方式により、再生可能エネルギー(以下「再エネ」)電力の価格に影響されないe-メタンの製造を目指します。

 2050年の脱炭素社会実現に向け、産業・家庭部門の熱需要に対応するガス体エネルギーの脱炭素化は重要な課題です。e-メタンは、既存の都市ガスインフラや消費機器が活用できるため、スムーズなカーボンニュートラル社会への移行と社会コストの抑制が可能です。さらには、発電分野、輸送分野での利用も期待されています。
 従来、e-メタンの製造方法としては、再エネ電力をエネルギー源にして製造された水素を原料に用いてメタネーションする方式が知られています。この方式は、再エネ電力の価格が製造コストの大きな割合を占めるため、安価な再エネ電力を調達することが重要とされています。そこで本検討においては、再エネ電力の価格に影響されない、バイオマスをエネルギー源としたe-メタン製造を目指し、新たな方式の実現に向けた検討を行います。

 本事業は、安価で豊富な未利用バイオマスとペトロナスのLNG基地が存在するマレーシアにおいて、未利用森林資源や農業残渣等のバイオマスを高温でガス化することで水素、一酸化炭素、二酸化炭素(以下「CO2」)を主体とする合成ガスを製造します。さらに、得られた合成ガスを用いてメタネーションを行うことで、再エネ電力の価格に影響されないe-メタンの製造が実現します。
 2030年に、製造したe-メタンをペトロナスがマレーシアに保有するLNG基地で液化し、日本などに輸出することを目指します。
 また、本方式では、副産物として得られるバイオマス由来のCO2を地中に貯留(CCS*4)する場合、ネガティブエミッション*5も可能となるため、今後その可能性についても検討します。

 Daigasグループは、今後も脱炭素社会実現に向けて、2021年1月に発表した「カーボンニュートラルビジョン」や2023年3月に発表した「エネルギートランジション2030」のもと、脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループを目指してまいります。

*1: グリーン水素等の非化石エネルギー源を原料として製造された合成メタンに対して用いる呼称
*2: Front End Engineering and Designの略
*3: 原料を装置に投入し、熱分解とともにそこに吹き込まれた高温の水蒸気と反応させてガス化。
原料の一部は燃焼し、ガス化の熱源となる
*4: 二酸化炭素の回収・貯留(Carbon dioxide Capture and Storage)
*5: バイオマス由来のCO2や大気中のCO2を貯留・固定化などすることで、正味としてマイナスのCO2排出量を達成すること

1.本事業の概要
マレーシアで、バイオマスである未利用森林資源や農業残渣を高温でガス化することで、水素(H2)、一酸化炭素(CO)、CO2を主体とする合成ガスを製造
得られた合成ガス中の水素(H2)と一酸化炭素(CO)をメタネーションすることで、e-メタンを製造
ペトロナスがマレーシアに保有するLNG基地でe-メタンを液化し、日本などに輸出

<本事業の概要図>

本事業の概要図

2.各社の概要

各社の概要

以上

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Daigasグループの「2050年脱炭素社会実現」に向けた挑戦
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