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15秒差なら逆転できると思った
関西実業団対抗駅伝大会(以下、龍神)の最長区間であり、エース区間である5区(16キロ)を走り、大阪ガス新記録樹立と区間賞を獲得した西研人選手。関西地区のニューイヤー駅伝出場条件が4位以内である中で、チームを5位から2位へ押し上げる大活躍を見せてくれました。
前半の下りを利用して序盤で前を行くNTT西日本、大塚製薬、住友電工の2位グループに追いつき、残り2キロ地点で西選手が引き離しにかかりました。最後の1キロから筑波大学時代の同窓生である大塚製薬・相馬崇史選手とのデッドヒートの末、単独2位で6区の堀畑佳吾選手へタスキを繋げました。
――― ご自身の走りを振り返って印象はいかがですか
今年は、3位という明確なチーム目標があり、5区を任された自分の役割は、前の走者の順位が良いなら後ろを引き離す、後ろでタスキを貰ったら前に追いつくことだと思っていました。タイムより順位を優先しつつ区間賞も狙っていたので、両方達成できて、目指していた走りができたと思います。
――― レース前は5区ではどのような展開を予想していましたか
前日に各チームからメンバー発表されたとき、他チームは5区の経験の少ない選手が顔を揃っているという印象を受けました。その分、他の区間に力のある選手たちがちらばっていることを考えると、自分ができるだけリードを作らないといけないと感じました。僕は、MGC出場で欠場した昨年を除いて、入社以来、5区を走っており、経験もあるので、より一層そう思いました。
――― 実際にはどのようなことを考えながら走っていましたか
タスキを受け取る時点で、1位のSGホールディングスさんには大幅にリードを許していましたが、2位から4位までは100m間隔で続いていました。しかも4位の住友電工さんと大阪ガスとは15秒差と見える位置でしたので、5キロあたりで追いつけると思い、走り始めました。実際その通りになり、住友電工の岩見さんの早いペースについていくと3位、2位にも追いつき、4人の2位グループとなりました。
コースは5キロ過ぎから上りに入り、厳しくなるため、追いついた後はスタミナを温存し、無理に抜かさずに何としても集団について走ろうと決めていました。
――― 残り1キロから大塚製薬・相馬選手とデッドヒートを演じました。競り合っているときはどのような心境でしたか。大学の同窓生ということで、他の選手以上に負けたくない気持ちがあったのではないですか
6区の堀畑選手、7区の辻村さんに少しでもリードをつくってタスキを繋ぎたいという気持ちが一番でしたから、2位で堀畑選手にタスキを渡せたことは良かったですね。
相馬選手は、高校時代、駅伝強豪校に所属していて、大学時代の箱根では山登りの5区に選ばれるなど、部内でも山登りが得意と評判の選手でしたから、龍神の5区も得意だったと思います。それだけに、相馬選手に競り勝てたことは、喜びでもあります。
2区で友哉さん(中村選手)の外国人選手を抜いた走りや、3区の坂東さんの山下りの難しい区間をしっかり走り切る姿を見て、自分も中堅選手として後輩から頼りされる走りをしなければいけないと思いました。
――― 龍神での雄姿にとても勇気を貰いました。ニューイヤー駅伝では、どのような走りを見せてくれるでしょうか
マラソンを走るようになってスタミナの自信がつきました。今季は1500mに出場するなど、駅伝に必要なスピード力をつけることを目標に、さまざまな大会に出場してきました。ニューイヤー駅伝では、これまでの成果を発揮し、龍神のときにように活躍できるよう頑張ります。