昨年の関西実業団駅伝大会では、入社1年目ながら最長区間の5区を任され、力走を見せた西研人選手。今年は、5000m、10000mで自己新を出し、また、8月の北海道マラソン2022で、マラソンに初挑戦し、2時間14分55秒で14位と絶好調です。今年のレースに、ますます期待がかかる西選手に、現在の調子を聞きました。
――― 今年は5000m、10000mで自己新を出し、8月にはマラソンに挑戦など、目覚ましい活躍ですね
2年目の今年は、春先から随分と気持ちが充実した状態でシーズンに入れたというか。1年目の昨年は、無我夢中であっという間に終わってしまいました。「活躍していかないと充実感が得られないのだ」と痛感した分、今年は気を引き締めて臨めているのだと思います。

――― トラック競技での自己新はもちろんのこと、初マラソンで素晴らしいタイムで完走しました。挑戦した経緯を教えてください

もともと、いずれはマラソンに挑戦したいという目標はあったのですが、今年の第10回大阪マラソン(・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会)に野中さんが出場され、2時間9分57秒の14位で完走されたのを見て、非常に勇気をもらったといいますか。大阪ガス陸上部がマラソンでも通用する姿を見せていただき「自分たちも十分やれるんだ」みたいな自信といいますか。それで、力試しに、夏の北海道マラソン出場を決意しました。
――― 初マラソンの感想はいかがですか
30キロ以降がそれはもう苦しかったですね。途中、他の選手と励まし合いながら並走したり、ペースメーカーの方が「西、ここ!」と言って向かい風が吹く中、僕の前に立って走って下さったりと…しかも全く面識がないのに、そんな声掛けをして下さったんですよね。マラソンでしかできない経験かな、と思います。 レース内容としては、早いうちに上位選手らに差をつけられてしまいましたが、後半は前を走っていた選手たちが失速してきたところを一人ずつ抜かして順位を上げていけたので、少しは粘れたのかな、と思います。タイムは、ほぼ想定した通りだったので、可もなく不可もなく、ですね。走る量をもっと増やして、冬場のマラソンレースにも挑んでいきたいと思っています。
――― マラソンへ挑戦したことで、今年の関西実業団駅伝大会での走りは変わりそうですか
マラソン向けの練習と積んだことでスタミナがつき、龍神のタフなコースに生きてくると思っています。昨年、区間3位で走りましたが、上位2名はやはりマラソン経験者でスタミナがある選手でした。僕は前半速く入った分、後半にタイムを落としおいていかれてしまったので、今年は、速く入ったまま最後までタイムを持続できて上位選手にくらいついていけると思っています。また、そのような走りができれば、次のマラソンにも活きると思います。
――― レースへの意気込みをお願いします
区間賞を目指して走ります! タスキをつなぐその瞬間までスピードが落ちない粘りの走りをして、さらなる自信につなげられるよう頑張りたいです。何より、昨年は最後の最後に悔しい思いをしたので、勝負を決定づけられるような走りをしたいと思います。
――― 昨年、レース前には気合を入れるために理容師のお兄さんにカットしてもらうと聞きましたが、レース前と言わず今日も髪型が決まっていますね!
ありがとうございます! 今年のレース当日も(ヘアスタイルが)良い感じになるよう逆算して、兄に散髪してもらっておきます(笑)