第65回関西実業団駅伝大会が迫ってきました。ニューイヤー駅伝予選も兼ねている本大会で、昨年は各選手が力走するも、惜しくも6位と出場を逃しました。今年は、ニューイヤー駅伝2年振りの出場を賭けて好成績をおさめるべく、調整中です。チーム状況などを、樫谷正之コーチに聞きました。

――― 昨年の関西実業団駅伝のレースを振り返ってください
当日、選手たちの顔色は良く、ベストな状態で本番に臨めていたと思います。ただ、アンカーでアクシデントが起き、残念ながらニューイヤー駅伝の出場は逃しましたが、概ね、予定通りのレース運びはできたと思っています。今年は、一喜一憂することなく、より一層、ベストな状態で本番に臨めるようさらにサポートしていきたいと考えています。
――― 今季これまでの選手たちの調子をどうご覧になっていますか
自己新を出す選手が多く、全体的に調子が上がってきています。エースの野中優志選手はもとより、とくに中村友哉、西研人選手、井上大輝選手らは5000mなどで自己新を出すなど非常に飛躍しているので、レース当日にどのような走りをしてくれるのか、今から楽しみです。
――― 調子を上げている中村、西、井上選手について、それぞれの持ち味を教えてください
中村選手は、5000mで自己最高記録を二度も塗りかえ、最終的には大阪ガス記録を更新するなど、今シーズン特に大きく飛躍しています。昨年まではケガに悩まされ、もともとのパフォーマンスを発揮できずにいましたから、自身での調整が上手くできているのでしょう。今年の関西実業団では、これまでの経験と持ち味であるスピード力をより生かせる区間を任したいと考えており、期待に応える走りを見せてくれると思っています。
西選手は、8月下旬に初マラソンを経験し、上々のタイムを出しました。昨年のレースでの走りを見ていても、長い距離を走っても体がぶれずに最後まで一定のリズムで走り切ることができるところが彼の良さです。マラソンでも結果が出せる馬力があるので、持ち味の粘りのある走りを期待しています。
井上選手は、今年入社した新戦力です。1500m、5000mで自己新を出しました。1500mの強さの秘訣は、ラストスパートでのギアチェンジの上手さです。彼自身もその点に相当自信を持っているのではないでしょうか。その強みとフレッシュさを生かして、チームに勢いをつける走りを期待したいです。
――― 今年はどのようなレースを展開したいと考えていますか
1区で流れを掴み、以降の区間でも安心してタスキを受け取れるレースにしたいと考えております。なかでも2区は、最短区間でありながら終始上りの区間、さらに、他は外国人選手が走ります。そこで大きく差を広げられずにタスキをつなげられれば、3区以降の走りにさらに勢いがつくので、2区は重要だと見ています。チーム全体的に調子が良いと申し上げましたが、他の有力チームはいずれも選手補強を充実させていますし、やはり気は抜けません。
――― 最後に、メッセージをお願いします
日頃から我々の活動に理解くださっている社員のみなさま、ご家族のみなさまに、心から感謝申し上げます。2年振りのニューイヤー駅伝出場へ向けて、まずは関西実業団駅伝で結果を出したいと思います。会社を盛り上げられるよう頑張ります。