男子100m、男子4×100mリレー日本代表決定
坂井隆一郎選手、直前インタビュー
快挙です! 大阪ガス陸上部の坂井隆一郎選手が、7月15日から始まる世界陸上選手権大会2022オレゴン日本代表に選ばれました!!
6月10日に行われた日本陸上競技選手権大会(以下、日本選手権)男子100mで、10秒10の記録で2位となった好調そのままに、6月26日に行われた布勢スプリントで、見事、派遣標準記録10秒05を突破する、10秒02をたたき出し、7月15日からアメリカ・オレゴン州で行われる、世界陸上競技選手権大会(以下、世界陸上)では、男子100mと男子4×100mに出場します。
現在は、世界陸上へ調整中という坂井選手に、大会への意気込みと、坂井選手が注目されるきっかけとなった日本選手権大会2位の走りについて振り返って貰いました。スタートで飛び出し、一気に前に出た坂井選手は、1着でゴールしたサニブラウン アブデルハキーム選手と最後まで優勝争いを演じました。惜しくも2着となりましたが、その差、僅かに0.02秒! 昨夏の東京五輪代表で自己ベスト9秒台を持つと小池祐貴選手や桐生祥秀選手らを抑えての堂々たるレースでした。
――― オレゴン世界選手権大会に日本代表として出場する今のお気持ちは
ずっと日本代表として世界で走ることを目標にしてきましたが、実際に選ばれたと聞いた時は、さすがに「本当なのかな?」と思いました(笑) 布勢スプリントで10秒05の標準記録を突破したからこその日本代表ですが、僕の中では、やはり日本選手権でのあの結果に意味があると思います。日本一を決める特別な舞台ですから。今年は、調子良くシーズンに入れ、6月10日の日本選手権に照準を合わせて3位以内を目標にしてきましたが、それを上回る2位、しかも自己ベストも出せました。正直、思ってもみなかったところに日本代表ですから、出来過ぎというか何というか。
――― 改めて日本選手権を振り返ってください。決勝のスタートラインには、どんな気持ちで立ちましたか
準決勝までは、「決勝に行かなければ」というプレッシャーがありましたが、決勝では挑戦者という立場でしたから、自然と「楽しんで走ろう」と思えました。それが良い走りができた要因だと思います。
――― レース自体はどのように振り返りますか
僕の隣は、サニブラウン選手と小池選手でしたが、特に意識はしませんでした。得意なスタートで誰よりも前に出ることができ60mくらいまでは誰もいなかったので「このまま(1位で)走り切れるか⁈」と欲が出てきました(笑) 僕の走りは、後半どこまでスピードを落とさずに走れるかが課題でしたが、準決勝で圧倒的な強さを見せていたサニブラウン選手と最後の最後まで勝負できたことを考えると、僅差で敗れた悔しさもありますが、課題への成長も感じます。
――― 走り終えた直後、“納得がいった”という表情をされていたのが印象的でした
できれば10秒0台に乗せたかったですが、ここ数年なかなか記録が出せずにいた中で自己ベストが出せたので、これまで自分が取り組んできたことが間違いでなかったと実感できたのが凄く嬉しくて、それが表情に出ていたのかもしれません。
――― 社内での反響はいかがですか
それはもう(笑) 週明けの月曜日は、藤原社長へ報告しに本社へ伺った後に勤務先であるドームシティガスビルへ出勤したので、9時半を過ぎていたのですが、終わったはずの朝礼を僕のためにもう一度開いて下さって。多くの方から一度に祝福されることが今までなかったので恥ずかしかったですね(笑) いつも会社を背負って走っているつもりなので、良い報告ができてホッとしました。日頃から練習に打ち込める環境を作って下さっている職場の皆さま感謝の気持ちでいっぱいです。
――― オレゴン世界選手権での意気込みを教えてください
世界陸上やパリ五輪出場を目標にしてきたので、目標が一つ達成できたわけですが、ここからさらに上を目指していきたいです。今回については、名だたる選手たちがたくさん走る中で自分の走りができるのか、自分の実力は世界でどの位の位置にあるのかを確かめてこようと思います。
個人種目では、9秒台を目指して、なるべく多くラウンドを走りたいです。 リレーでは第一走を任されると思うので、持ち味のスタートをしっかり決めることと、カーブでの走りとバトンミスに注意して、自分の役割をしっかり果たしたいと思います。
――― 最後に、メッセージをお願いします
いつも応援してくださり、ありがとうございます。海外の選手相手に通用するスタートができるのかに注目してください。皆さまの応援は、とても力になります。ぜひ、日本から声援を送ってください!