西 研人 選手

新入社員の西研人選手は、陸上を始めたのが高2からながら、大学時代には箱根駅伝1区を走ったという実力の持ち主。「馬力があって、駅伝にはめっぽう強い選手」と関西実業団駅伝へ向けて渡邉コーチも太鼓判。大阪ガスの大きな戦力となってくれそうです。

――― 陸上を始めたのは高2からだそうですね

小2からサッカーを始めて、高校も最初はサッカー部に入っていましたが、陸上部顧問の先生からスカウトされて。なぜか、サッカー部顧問の先生からも陸上部を勧められました(笑)
サッカー部の朝練で、毎朝、持久走があって、いつも1番で走っていたくらい体力には自信はありました。

――― 筑波大学時代には箱根駅伝で1区を走りました

ちょうど僕が入学した頃に、『箱根駅伝復活プロジェクト』がスタートして、3年生のときに出場することができました。筑波大学としては実に、26年振りという快挙でした。プロジェクト内容は、駅伝を走るために特化した練習メニューをこなしながら、ある時はデータをとって分析をするなどしていました。僕の陸上人生初の駅伝が、その箱根駅伝の1区です。

西 研人 選手

――― 初の駅伝が箱根とは凄いですね

まだコロナ前で沿道には人がいっぱいでしたし、みんなが応援してくれているという感じがして、スタートの合図が鳴る前は、ワクワクしました。レースはハイペースの展開で、21キロ区間で10キロ通過が、当時の自分のトラックでの1万メートルよりも速かったくらいでした。それでも、途中までついていったので、結果は、出場20校中、11番でしたが、その時点で持てる力はしっかり出せたかな、と思います。

――― 大阪ガス陸上部へ入部した経緯を教えてください

駅伝出場後に出たハーフマラソンで、良いタイムで走れたことで、箱根から注目してくださっていた小坂田監督が、声を掛けて下さったのが最初です。大阪ガスのニューイヤー駅伝での活躍を知っていましたから、嬉しくて、つい「はい、ぜひ!」と即答しました。
僕は京都出身なので、関西出身の選手が多いというのも馴染みやすかったです。先輩方が僕に気を遣ってくださいますし、陸上を続けやすい環境が整っていますし、ありがたいと思っています。

――― 大学と実業団での違いは感じますか?

大学時代は走り込み中心でしたが、大阪ガスではスピードをつけるメニューが中心と、全く違いますね。また、トレーナーさんがフォームをチェックして技術トレーニングの時間があるので、これまで培ってきたものに上乗せできている実感があります。現在は、重心が低すぎるから、もう少し高い位置をキープする走り方を教えていただいています。

――― 6月に5000メートルで13分台の自己ベストを出しました

西 研人 選手

入社後3戦目の大会で出ました。狙うための練習はしていなかったので、嬉しさよりもびっくりしました。でも、それだからこそ、気づきがありました。
4月は研修があり、空き時間での練習のみだったので、朝早く起きられない、帰宅後は疲れて思うように走れないなど、コンディションが整えられず業務と練習の両立に悩んでいました。毎日陸上中心に生活できていた大学時代とは、それこそ大違いです。「実業団では練習量が減る分、記録は出せないもの」と思い込んでいましたが、自己ベストが出たのはそれからわずか半月後でした。ということは、限られた練習時間でも規則正しく、濃密な練習を積めば、結果はついてくるのだ、と気づきました。先輩方もそうやって結果を出しているのを目の当たりにして、自分への可能性をまだまだ感じました。

――― 関西実業団駅伝ではどのような走りをしたいですか

積極的な走りを見て欲しいです。龍神は、アップダウンが激しく厳しいコースだと聞いていましたが、試走してみると、苦になりませんでした。アップダウンが良いアクセントだとすら思えました。ある区間では、先輩と同等のタイムを出せましたので、不安はありません。どの区間を任されても、しっかり走りたいです。大阪ガスのタスキを繋ぐために走れることに、今はワクワクしています。それに大学同期の一人が大塚製薬さまにいるので、負けたくないです。

――― ところで、サイドがスッキリ刈り込んだヘアスタイルは、気合を入れるため?!

これは、父の稼業を継いだ兄が散髪してくれました。大学時代から大事な試合前には、兄にガッツリ刈り込んで貰っています。社内のみなさま、短い髪型の人がいたら、それは僕だと覚えていただけたら嬉しいです!