
今季大ブレイクを果たした大砲、末包昇大選手。日本選手権で打撃賞を受賞する活躍に続き、都市対抗二次予選では二回戦の日本生命戦で満塁打を放つなど、大阪ガスの頼れる四番です。そんな活躍が評価され、今年のドラフトで広島東洋カープに6位指名されました。
――― ドラフト6位指名、おめでとうございます
シーズンはじめは、まさか指名していただけるなんて思ってもみませんでした。こうして結果を見てくださっている方がいたことは、本当にありがたいことです。しかし、まだ大事な都市対抗がこれからですので、今は、それに向けてしっかり準備をすることに集中しています。
――― 今季ブレイクした理由は何でしょうか

橋口前監督が、打てない僕を我慢して使って下さったことで社会人野球の経験を積ませていただけたということと、自分の中で、調子が悪いからといって、むやみにフォームをいじらずにやってきたことだと思います。なかなか結果が出ない時期でも、同じフォームで打てていた時期があったので、自分の中の基本は変えずにやってきました。タイミングの取り方だけは、唯一、変えました。そこは、結構意識しました。
――― 大会ではマークが厳しくなりそうですね
厳しくはなるでしょうが、打たないと勝てないのでがんばります。勝利に貢献できることが一番ですが、球場へ応援に来てくださる方に喜んでいただきたいので、ホームランも狙いたいですね。あとは、今のチームは全員が打つので、タイムリーを打ってやる、などと気負わずに、攻撃の流れを止めない、次に繋ぐんだ、という意識で打席に立とうと思っています。
――― 予選での活躍を見ると、期待がかかります。
決して自分だけがタイムリーヒットを打ったわけではなく、山場山場でチームの誰かが打ったから勝てたのだと思います。ですから、僕は、いくつかあった山場の中の一つで結果が出せただけです。そういう意味では、自分も勝利に貢献できたかな、という気持ちではあります。
――― 末包選手が抜けると大きい気がします
そんなことはありません。もともと僕が今いる席には、昨年まで土井さんがおられました。僕も少しくらいは土井さんの穴を埋められたかなとは思いますが、新人の三井だっていますし、うちは若いチームなので、どんどん次から次へ、誰かが出てくると思います。

――― 本大会に臨む、今の気持ちを教えてください
日本選手権以上の活躍をしたいです。都市対抗といえば、社会人野球一の大舞台です。入社3年目の僕は、これまで本大会で結果を残せていないので、しっかりとここで結果を出したいですね。選手権が終わってから、ずっと「都市対抗でも」と思ってきているので気持ちは充実しています。出場三度目の正直で、日本一を取りたいです。
――― 活躍するために、これからどんな準備をしますか
もっと長打率を上げられるようにしたいと思っています。あとは、今季は調子の悪い時期が大会や予選など、大事な本番にかぶらなかったので、都市対抗本大会でも上手く調整していきたいですね。現時点では、調子の悪い時の自分を忘れるくらい調子がいいです。
――― 最後に、大会への抱負を聞かせてください

このメンバーでできる最後の大会なので、日本一を目指します! 試合を重ねるごとに強くなれたらいいし、そうなるチームだと思っています。日本選手権との連覇が狙えるチャンスなので、必ずやり遂げたいです!