昭和8年ガスビル食堂は、初代の料理長を帝国ホテルから招聘しました。大正11年、当時築地精養軒にいた彼は、日本を訪れたエドワード・アルバート英国皇太子(後のウインザー公、シンプソン夫人との結婚のため王位を捨てたことで有名)の日本周遊に同行しました。皇太子から「本場にも負けない」とコンソメの味を誉められたことを、初代料理長は終生の誇りとしていました。
終戦後、彼は、ガスビル食堂の本格再開を待たずに亡くなりました。しかし、ガスビル食堂には、初代料理長のコンソメやドミグラスソースなど、正統派フランス料理の伝統が今も受け継がれています。 |
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ガスビル食堂のコンソメスープ と
初代料理長の手になるメニュー(1933年) |