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プレスリリース

北部事業所スマートエネルギービル化改修工事の完了について 〜行動観察を取り入れオフィス入居者の省エネ行動を促進〜

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2012年8月6日
大阪ガス株式会社

 大阪ガス株式会社(社長:尾崎 裕、以下大阪ガス)は、このたび、自社ビル(北部事業所:大阪府高槻市:以下、北部ビル)において、再生可能エネルギー利用システムや先進的な省エネ機器の導入に加え、行動観察の手法を取り入れて入居者の省エネ行動を促進できるように設計した改修工事を完了し、運用を開始します。
 入居者の行動変化による省エネ効果と、太陽光発電、太陽熱利用空調、発電機能付きガスヒートポンプエアコン、ガスコージェネレーションなどの省エネ設備の導入効果を併せて、約25%のCO2削減効果を見込んでおり、運用開始後もその効果を検証していきます。
 
 現在、低炭素社会の実現に向けて、エネルギーの効率的な利用が社会的に求められています。大阪ガスではこれまで、自社ビル改修時に高効率ガス空調やコージェネレーションなどの省エネ設備を積極的に導入してきました。これに加えて、今回の改修工事では、入居者の行動様式や組織の特性などを考慮した省エネ対策を行うことにより、更に進んだ省エネルギー効果を期待しています。大阪ガスではこのような対策を行ったビルをスマートエネルギービル(SEB)と呼び、このノウハウや技術の普及拡大を目指しています。
 
 今回の改修では、設計前に、北部ビルの入居者、ビル管理者などへ行動観察およびインタビュー・アンケート調査を実施し、入居者の省エネを阻害する行動とその要因を分析しました。その結果、ワークスタイル・性別などによる温冷感の個人差、入居者の省エネに対する意識の個人差、入居者とビル管理者のコミュニケーション不足などが主な要因であることが分かりました。
 そこで、阻害要因の解消を目的に、主に以下の3点の仕組み・設備を導入しました。
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1. IP電話を利用した空調制御
  性別や年代など在室者の属性に合わせて空調制御を適切に行う仕組み
2. クーリングルーム
  外勤者が帰社直後に入室し代謝量を調整することで、事務所内の空調設定温度の過剰な変更を抑制できる「涼み処(すずみどころ)」
3. コミュニケーションできるBEMS(BEICS)*
  入居者、ビル管理者などのコミュニケーションを促進し、省エネアドバイスなどを行うことで入居者の省エネ意識の向上を狙うシステム
 
 なお、本改修工事は、国土交通省が実施する「平成22年度(第2回)住宅・建築物省CO2先導事業」に採択されています。
 
 今後、大阪ガスグループは、これまで進めてきた省エネ設備の導入提案に加え、行動観察手法を活用した省エネコンサルティング、BEICS、クーリングルーム、空調制御のノウハウなど、「人の行動」による省エネ促進なども含めた総合的な省エネ提案を進め普及させていくことで、低炭素社会の実現に貢献いたします。
 
* BEMS(Building Energy Management System):
   建物のエネルギー使用量や室内環境を把握し,これを省エネルギーに役立てるためのシステム
* BEICS(Building Energy &Interactive Communication System ):
   大阪ガスが持つクラウド型BEMSを拡張させ、従来のエネルギー管理に加え、管理者、入居者双方向のコミュニケーションを促進させることを目的としたシステム。
 これまでのBEMS(見える化システム)は主にビル設備管理者によって省エネルギー改善ツールとして用いられてきた。ここでは室内外の温熱環境や消費エネルギー情報などの表示が行われるが、竣工当初は利用されていても、時間がたつにつれ飽きられて導入後十分に生かしきれないケースも見受けられている。
 BEICSは継続して利用されるシステムを目指し、一般的なエネルギー情報表示だけでなく、ビールがおいしく飲める日やウォーキングに適した日などの情報を天気予報に基づいて提供する仕組みや、在室者による温冷感申告を用いた参加型の空調温度制御などを取り入れている。
 
以上
 
BEMSとBEICSの違い
BEMSとBEICSの違い
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【 北部事業所 改修概要 】
1.主な導入設備
主な導入設備
 
2. 行動観察結果に基づき導き出した省CO2対策
  (1) IP電話の在室検知機能を利用した省エネ制御
   在室者が携帯しているIP(Internet Protocol)電話が持つ、年代、性別などの情報を室内各所のアンテナで取得し、エリアごとの外気導入量制御や空調温度設定制御に反映させます。どのような人がどこにいるかが分かるため、過度な換気や空調温度設定とならず省CO2効果が期待できます。
  (2) クーリングルームの設置
   一時的に滞在できる冷却室を設け、夏場に外勤者が帰社した際に、この室で代謝量を下げます。これにより、外勤者の温冷感によって、オフィス全体の空調温度が下げられることを回避します。
  (3) コミュニケーションできるBEMS(BEICS)
   これまで主にビル管理者がエネルギー管理に用いていたBEMSを入居者とのコミュニケーションツールとしても活用します。システム上で、オフィス入居者はビル管理者からエネルギー、CO2排出量に関するデータや目標達成状況、改善策のほか、ビール指数やウォーキング指数などの情報も得ることができ、省エネに対する関心を高め、実践を容易にします。
 BEICSには参加型空調温度制御機能もあり、入居者がシステム上で温冷感を申告(投票)することにより、結果に応じて自動的に空調温度が変更されるため、過度な空調を避けることができます。
  参加型空調温度制御
     オフィス利用者は自ら選択した環境に対して温度の高低によらず高い満足度を示すといわれています。そのため、入居者自らがパソコン等を通じて現状の温冷感を申告することにより、設定温度を緩和した場合でも納得感の高い環境を作り出します。
 
BEICS画像の例
BEICS画像の例
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3. その他の主な省エネ設備
  (1) 太陽熱利用空調(ソーラークーリングシステム)
    クリーンな太陽熱温水と、高効率なナチュラルチラー(ガス吸収式冷温水機)のハイブリッド冷暖房システム。太陽熱を優先利用することで、より一層CO2削減効果を高めます。
  (2) 発電機能付ガスヒートポンプエアコン
    ガスヒートポンプエアコンに発電機を搭載し、冷暖房時のガスエンジンの余力で発電します。この電力を室外機や建物内の電力に利用することでCO2削減効果を高めます。
  (3) VAV(Variable Air Volume:可変風量装置)
    空調負荷(室温)に応じて送風量を変えることにより、空調機ファン動力を削減できるシステムです。
  (4) 外気冷房
    中間期の低い温度の外気を建物に導入し、冷房を行う手法。これにより空調熱源運転の軽減が可能となります。
  (5) 照明の高効率化、調光制御
    オフィス内既設照明器具(FL40W型)をインバータ式(HF32W型)に更新し、省電力で明るい照明環境にします。さらに明るさセンサー等を用いエリアごとの照度コントロールを行うことにより照明電力を削減します。
  (6) 高性能窓ガラスへの入替え
    オフィスの南北面窓を日射遮蔽性能の高いLow‐E(Low Emissivity)ガラスに入替え、外皮負荷対策を行います。
     
4. 工期
    平成23年11月から改修工事に着手し、平成24年7月に完了。
 
【 行動観察とは 】
 観察員やビデオカメラによって調査対象をくまなく観察し、人間工学、環境心理学など社会科学の知見を活用して様々な分析を行う技術。この結果から、潜在的な問題点やニーズを抽出し、その解決策を導きだすことが可能となります。大阪ガスグループでは平成21年7月から大阪ガス行動観察研究所を設立し、その研究成果を活用し、様々なお客さまへビジネス提案をしています。
 
【 北部事業所概要 】
・住所   大阪府高槻市
・竣工   1979年
・延床面積   約6,000m2
・構造   鉄骨鉄筋コンクリート造
・階数   5階建て
・用途   事務所
・改修設計   株式会社日建設計
・改修工事   大成建設株式会社
北部事業所

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