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家庭用燃料電池(SOFC)の開発完了および「エネファームtype S」の販売開始について

2012年3月13日
大阪ガス株式会社
アイシン精機株式会社
京セラ株式会社
株式会社長府製作所
トヨタ自動車株式会社

 大阪ガス株式会社(社長:尾崎 裕;以下、大阪ガス)、アイシン精機株式会社(社長:藤森 文雄;以下、アイシン)、京セラ株式会社(社長:久芳 徹夫;以下、京セラ)、株式会社長府製作所(社長:川上 康男;以下、長府)およびトヨタ自動車株式会社(社長:豊田 章男;以下、トヨタ)は、家庭用固体酸化物形燃料電池コージェネレーションシステム(以下、SOFCシステム*1)の開発を完了しました。
 今回の新製品「エネファームtype S」は、上記開発の成果をベースに、家庭用燃料電池として世界最高水準*2の発電効率46.5%*3を実現しています。セルスタック*4を京セラが、セルスタックを組み込んだ発電ユニットをアイシンが、排熱利用給湯暖房ユニットを長府がそれぞれ製造し、大阪ガスが平成24年4月27日から2,751,000円(税込)の現金標準価格にて販売を開始します。順次生産体制を強化し、普及に取り組みます。
 
 SOFCシステムは、大阪ガスのコージェネレーションシステムの設計・施工およびメンテナンス技術、京セラのセルスタック*4設計・製造技術、アイシン・トヨタの発電ユニットの設計・製造技術、長府の排熱利用給湯暖房ユニットの設計・製造技術といった各社の強みを活かして共同開発しました。また、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、財団法人新エネルギー財団が推進する「固体酸化物形燃料電池実証研究」で、延べ121台の実証を実施しました。
 
 「エネファームtype S」は、電気を発生させるセルスタックの電解質にセラミックスを使用し、作動温度が700〜750度と高温になります。この熱を都市ガスから水素への改質を促進するエネルギーとして有効に利用できるため、46.5%という高い発電効率を実現しました。また、総合エネルギー効率は90.0%*3となりました。
 排熱利用給湯暖房ユニットは、発電時に発生する高温排熱を最適に利用するために貯湯タンクの容量を90リットルの小型サイズに設定し、バックアップボイラーには潜熱回収型の高効率給湯暖房機を導入しました。
 これらにより、システム全体としての環境性と経済性が向上し、ガス給湯暖房機を用いた従来システム*5と比較して、年間のCO2排出量を約1.9トン削減し、年間の光熱費を約7.6万円軽減できます。
 また、部品点数や排熱量が少ないことから、発電ユニットと排熱利用給湯暖房ユニットのいずれもコンパクトに設計でき、スペースに制約のある戸建て住宅への設置が期待できます。今後は、集合住宅への導入検討も進めていきます。
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【エネファームtype S 外観写真】
エネファームtype S 外観写真 台所リモコン
台所リモコン
浴室リモコン
浴室リモコン
 
*1 Solid Oxide Fuel Cellの略。電解質にセラミックスを用いた燃料電池。酸素がイオン化し酸素イオンとなって電解質を通過することで水素や一酸化炭素と化学反応し電気を発生。一酸化炭素も利用できる点が大きな特徴。
*2 家庭用燃料電池コージェネレーションシステムにおいて(2012年3月13日現在、大阪ガス調べ)
*3 低位発熱量基準(Lower Heating Value)。燃料ガスを完全燃焼させたときに生成する水蒸気の凝縮潜熱を発熱量に含めない熱量。
*4 セルとは、燃料極、電解質、空気極からなる単一の電池(発電体)。スタックとは、セルの集合体。単一のセルは起電力が1V以下、出力も数W程度であるため直列に接続してスタックとし、電圧や出力を高める。
*5 試算条件は、下記のとおりです。
  戸建:4人家族を想定
 
*5の従来システムの「ガス給湯暖房機」を「エネファームtype S」にした場合の当社試算値。
【CO2排出係数】 電気0.69kg-CO2/kWh(「中央環境審議会地球環境部会目標達成シナリオ小委員会中間取りまとめ」平成13年7月より)、ガス2.29kg-CO2/m3(当社データ)
【適用料金】 「従来システム」ガス:床暖料金スタンダードプラン(オプション割引9%)、
電気:従量電灯A
「エネファームtype S」ガス:マイホーム発電料金(オプション割引9%)、
電気:従量電灯A
ガス料金、電気料金はそれぞれ大阪ガス、関西電力の平成24年2月時点の料金(税込)
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【エネファームtype S 構造模式図】
エネファームtype S 構造模式図
 
セルスタック 都市ガスから改質した水素と、空気中の酸素を反応させ発電します。
モジュール 燃料改質器・セルスタックを収納しており、高温状態を保つため断熱材に覆われています。
脱硫器 セルスタックなどの劣化の原因となる都市ガスの付臭剤中の硫黄化合物を除去します。
インバーター セルスタックで発電した電気を直流から交流に変換します。
貯湯タンク 発電ユニットから発生した熱をお湯として貯めておくタンクです。
バックアップボイラー:貯めたお湯が全て使われた場合に、給湯や暖房を行うために使用します。
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【新製品の特長と仕様】
<主な特長>
(1) 世界最高水準の発電効率46.5%を実現
  電気を発生させるセルスタックの電解質の作動温度は700〜750度と高温であるため、その熱を都市ガスから水素に改質する過程で必要になるエネルギーとして有効利用できます。さらに、新製品はセルスタックなどで構成されるモジュールの断熱性を向上させることで、より多くの熱を活用できるようになりました。この結果、世界最高水準の発電効率46.5%を実現しました。
   
(2) ご家庭での使用電力の約8割を発電
  ご家庭の電力負荷に合わせて連続運転を行うことで、ご家庭での使用電力の大半を自家発電で賄うことが可能です。
   
(3) 高効率なバックアップボイラーを標準装備
  発電時に発生する排熱で作ったお湯は、お風呂や台所といった給湯用途に使用できますが、貯湯タンクのお湯を使い切った場合にも内蔵のバックアップボイラーを使うためお湯が不足することはありません。このバックアップボイラーに燃焼ガスの熱を再利用する高効率な潜熱回収型給湯暖房機を採用しました。
   
(4) コンパクト化
  排熱を蓄える貯湯タンクの容量を90リットルと小型化しました。また、ステンレスタンクを薄型化することで、排熱利用給湯暖房ユニットの奥行を310mmと縮小しました。その結果、約1.9m2と省スペースでの設置を実現しました。(オプションの側方排気カバーを用いた場合、最小約1.6m2のスペースで設置できます。)
 
<仕様>
仕様
*6 LHV:Lower Heating Value(低位発熱基準)の略。
燃料ガスを完全燃焼させたときに生成する水蒸気の凝縮潜熱を発熱量に含めない熱量
*7 HHV:Higher Heating Value(高位発熱基準)の略。
燃料ガスを完全燃焼させたときに生成する水蒸気の凝縮潜熱を発熱量に含めた熱量
 
【共同開発の経緯】
・ 平成16年・・・ 大阪ガスと京セラがSOFCシステムの共同開発を開始
・ 平成18年・・・ 大阪ガスと長府が排熱利用給湯暖房ユニットの共同開発を開始
・ 平成19年・・・ 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、財団法人新エネルギー財団が推進する「固体酸化物形燃料電池実証研究」で実証を開始(平成22年まで実施)
・ 平成21年・・・ 大阪ガス、京セラ、アイシン、トヨタで新たな役割分担の下、SOFCシステムの4社共同開発を開始
・ 平成24年3月・・・ 共同開発を完了
 
この成果は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の実証研究で得られた知見を利用しています
 
以上

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