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大阪ガスは、「いただきます」で育もう。をスローガンに、食育活動に取り組んでいます。

環境シリーズ

第1話 地球と動物たちの現状

執筆:自然写真家 丹葉 暁弥氏

 北米大陸のハドソン湾南西部。カナダ・マニトバ州・チャーチルという人口約1000が住む小さな街の周辺に、毎年10月の終わりから11月中旬に掛けて、野生のシロクマたちが集まってくる。その数は約1000頭とも言われている。自分がそこに初めて行ったのは、1998年。それからほぼ毎年のようにその時期になるとシロクマたちに逢いに出かけるようになっていた。シロクマは陸上最大の肉食動物。食物連鎖の頂点に立つ猛獣。しかし、実際に彼らに逢ってみると、その仕草は犬やネコと同じほど愛くるしくて臆病なのである。

シロクマの写真

どうしてその時期になるとシロクマたちは集まってくるのだろう。それは、チャーチルという街がハドソン湾に面していて、その周辺にはたくさんの河川が海に流れ込んでいるから。冬になると、その周辺が真っ先に結氷するからなのである。シロクマの主食はアザラシ。アザラシは海が凍るとその上で子供を出産する。シロクマはそれを狙うのだ。海が結氷している時期は半年弱。その間にアザラシを食べて、からだにたくさんの脂肪を蓄えなくてはならない。なぜなら、残りの半年間は陸上でほぼ絶食をしなくてはならないからだ。

 チャーチルという街は、現在はシロクマ観光がメインで成り立っている。以前は、ヨーロッパとの貿易のための港として人が住むようになり、近年になると夏の間はマニトバ州特産の麦の輸出のための重要な港となっている。シロクマたちは太古からこの地域周辺で暮らしていて、そこへ人間がたまたま住み始めたという歴史がある。

この街には年間、1万人もの観光客がシロクマ見学を目的としてやってくる。それほど、野生のシロクマをほぼ確実に観察出来る場所なのである。観光客は巨大なタイヤを履かせたバギーに乗り込み、安全に彼らの生態を観察する。自分はこのバギーにも乗ることはあるが、基本的には街で借りたボロボロの車でシロクマたちを探す。今年で17年目ともなれば、彼らの行動パターンや、潜んでいるエリアも把握しているし、それよりも巨大なバギーで近づくよりも、彼らは緊張することもなく、限りなくリラックスした彼らの姿を眺めることが出来る。現在私はシロクマに関する写真集や講演等を行っているが、もちろん今現在もそうであるが、当初は野生のシロクマに逢いに行くことが目的であり、写真は二の次だった。「どうしてシロクマなのですか?」とよく質問されるが、その答えは「シロクマが好きだから。」それ以外の言葉は見つからない。

シロクマの写真

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丹葉 暁弥(たんば あきや)自然写真家 プロフィール

北海道釧路市生まれ。1985年野生のペンギンに逢いたくて南極へ渡航。1998年野生のシロクマに逢いたくて、カナダに通い始めて以来、シロクマの虜になる。

著書

新刊:9月28日「HUG! today」(小学館)

その他:野生のシロクマと犬との物語写真集「HUG! friends」(小学館)、シロクマと地球の写真集「HUG! earth」(小学館)他

丹葉 暁弥(たんば あきや)


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