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頭のよい子が育つ家 その火くらし キーワードは親子のコミュニケーション

更新:2011.07.21

新説“頭のよい子伝”
第4回:頭のよい子は火をみて育つ!その4

キッチン学習「火育」のすすめ

 頭のよい子のお母さんは、キッチンで火の大切さ、火のありがたさ、逆に怖さを教えていました。そのための手段としてガスキッチンが活用されていた訳ですが、この事が何を意味するのかを今一度考えてみましょう。これまで私たちは、キッチンというものを経済合理性で考えてきました。確かにエネルギーインフラであるガス或いは電気について、その経済性・利便性を追求する事は重要です。ですが、小さいお子さんがもの心ついてから、普段の生活の中で火を一度も見た事がない、そしてそのまま大きくなってしまったとしたら一体どういう大人に育つのでしょうか?ちょっと想像もつきませんね。私たちが今一度見直さなければならない事とは、こどもに火の大切さを教える教育・学習環境インフラという側面としてのガスキッチンなのです。
私は、火の大切さをキッチン学習「火育」の柱として多くの方に意識して頂きたいと考えています。

頭のよい子が我が家から持ち出した宝物とは?

 “じゃあ、母さん行ってきます。”“体に気をつけるのよ・・・”都内の大学に進学する事になった室井君は、玄関で、我が家を旅立つ日を迎えていました。“あっ、母さん大切な思い出の品忘れた。取りに行って良い?”“えっ、良いわよ・・・”母親の言葉を横目に室井君はキッチンに一目散で向かい、何やら食器棚の中のその大切な思い出の品とやらを夢中になって探しているようです。“一体何を探しているのかしら・・・”と不思議に思ったお母さん、室井君が持って来たものを見て思わず“あっ”と心の中で叫んだのでした。それは、室井君が中学・高校6年間、使っていたお弁当箱でした。

 産まれて初めてこの家を出て行こうとしたその瞬間、母さんが毎日自分の為にお弁当を作ってくれていた後姿がパッとまぶたに浮かびましたと語る室井君。室井君は、自宅のある埼玉県から都内の中学・高校に通学する際、お母さんが毎朝5時50分にガスコンロのスイッチを“カチッ”と捻る音で眼をさましたのでした。お母さんは室井君のお弁当を作るために朝ひとり早く起きていたのです。やがてお弁当のおかずのにおいが2階の自分の部屋にまで届くのを合図に、学校へ行く準備をして、階段を降りて毎日最初に見たのが、自分の為にお弁当を作ってくれているお母さんの後姿だったのです・・・

 その時は何とも思わなかった室井君ですが、今、産まれて初めて自分の家を出て行くにあたって、毎日料理を作ってくれた母親への感謝の気持ち、そしてその思い出がたくさん詰まっているお弁当箱が、自分にとって大切な宝物に思えたそうです。そして“母さん、このお弁当箱持って行って良い?”そう言って我が家を後にしたのでした。

次回予告

 室井君の話はいかがでしたか?母親の背中越しに“火”をみながら育った室井君、最後に、毎日お弁当作りに精をだしてくれていたお母さんにすばらしい宝物をプレゼントしてくれましたね。室井君母子の詳しいエピソードをお知りになりたい方は「頭のよい子が育つ食卓(朝日新聞出版)」P94“お母さんの愛情が詰まった思い出のお弁当箱”をご覧ください。さて、次回からは新シリーズで皆さんにお会いしたいと思います。頭のよい子の旅はまだまだ続きます。それでは次回、また皆さんとお会いしましょう!

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