Daigas Group 大阪ガスグループは、Daigasグループへ。

CLOSE
  1. 総合TOP
  2. 企業情報
  3. 取り組み・活動
  4. 技術開発情報
  5. 低コストで分散性の高い多層グラフェン

概要

 シート状のナノカーボンであるグラフェンは、熱伝導性、潤滑性、強度、電磁波吸収性、電気伝導性など多彩な特性を有すると言われていますが、長時間かけて少量ずつ作製することが多く、低コストで簡易な製法が望まれていました。
 大阪ガスでは、黒鉛を水中で一段階で剥離することにより、化学的な変化を加えることなく、多層グラフェンを簡易に作製することに成功しました。

多層グラフェンの製法と特徴


図1. 多層グラフェンの製法と特徴

黒鉛を水中で剥離し、一段階で作成するため、簡易かつグラフェン構造を損ないません。
また、①水系塗料などに分散しやすい水分散液、もしくは②樹脂、ゴム、オイル、溶媒、水に分散しやすいパウダーで供給することができます。

作製した多層グラフェン


図2. 多層グラフェンの電子顕微鏡写真

厚さ1〜10nmと非常に薄い材料です。
このため、少ない重量で多くの枚数を添加し、熱伝導性、潤滑性、ゴム・樹脂への強度向上など炭素の高い物性を付与することができます。

物性1:潤滑性・耐摩耗性


図3.オイル添加時の摩耗量(シェル四球試験:WEAR)


図4.オイル添加時の摩擦係数(SRV:振動摩擦摩耗試験)


図5.エラストマーの摩耗量比較(左:グラフェン6wt%添加、右:添加無し)


図6.エラストマーの摩擦抵抗試験

 少量の添加で摩擦・摩耗を低減します。

物性2:樹脂・ゴムの強化


図7.エラストマー添加時の引張強度試験(イメージ)


図8.SBR添加時の引張初期応力

・少量の添加で、強度・弾性率を向上します。
・伸び・衝撃強度・引裂強度を損ないにくいです。
・硬度や耐摩耗性を改善します。

物性3:高熱伝導性・放熱性


図9.多層グラフェン50wt%添加時のエポキシ樹脂の熱伝導率

・極めて高い熱伝導性を有し、熱伝導率を数10〜数100倍に向上することも可能です。
・輻射により放熱性が向上します。
・添加により樹脂の強度や塗料の塗布性を損ないにくいです。

物性4:電磁波吸収特性


図10.電磁波吸収特性

・電磁波を吸収することも反射することも可能です。。
・塗料への添加、樹脂への添加、不織布や紙へのスプレー・含浸など用途に合った使用方法が
  選択できます。

今後の展開

 複合材料、エネルギー分野など使用形態に合った多層グラフェンを開発するとともに量産化を進め、省エネ、CO2排出削減、安全性向上に寄与していきます。

関連コンテンツ

NEW TOPICS

新着トピックス

技術トピックを探す

THEME SEARCH

技術と人から知る

TAG SEARCH

キーワードで探す