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FOOD SCIENCE LABORATORY

フードサイエンスラボ

第2号

おいしいご飯の構造とは?

Quiz “芯のないおいしいご飯はどちらでしょう?

キレイな蜂の巣模様

キレイな蜂の巣模様

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細胞が残っている蜂の巣模様

細胞が残っている蜂の巣模様

おいしさを観る研究

当ラボでは、‘おいしさ’を様々な面から研究しており、前号では‘おいしさ’とは何かについて、そして人の感覚を数値化する難しさや面白さについてお話ししました。  今号では、おいしさを‘観る’という視点から、研究内容をご紹介しようと思います。私たちが普段食べている食品は、あたり前のことですが目に見えて、触れることができます。
でも、その味や食感、風味を決めているのは、細胞レベルのとても小さな部分。ナノメーターやマイクロメーターという大きさの、肉眼では見ることができず、もちろん触ることもできない部分です。ラボでは、MRI(磁気共鳴像)やSEM(電子顕微鏡)などの理化学機器を駆使して、食品のミクロ構造の成り立ちやその変化、おいしさとの関係性の研究を行っています。普段目にされることのない、ミクロな世界をお楽しみいただけたら幸いです!

Column

山の上ではご飯はおいしくない!?

坂本 薫
坂本 薫Kaoru Sakamoto
兵庫県立大学環境人間学部・准教授
日本調理学会近畿支部炊飯分科会・前代表
専門分野:食物学、食品加工学

世界一周をしてきた学生さんが言いました。「アンデスのご飯がとびきりまずかった」。これは、標高のせいです。標高が高いと気圧が低くなるため水の沸点が低くなり、炊飯に必要な高温が得られません。図1のとおり、ご飯は100℃前後以上の高温を一定時間保っていないと、おいしくならないのです。例えば富士山山頂(3776m)での沸点は87℃。高地を想定して実験的に89℃の温度でご飯を炊くと、外見は普通に炊けているように見えますが、びっくりするほどおいしくありません。
高地でなくても、これと似た状況が起こることがあります。炊飯器でケチャップライスを作ろうとして失敗した経験はありませんか?炊飯は、炊飯釜の中で水とお米がうまく対流して熱が全体にいきわたることで、おいしいご飯が炊けます。

しかし、ケチャップやトマトジュースのようなとろみのある液体で炊くと、対流が起こりにくく、熱が釜全体にうまく伝わりません。そのため、部分的に高地で炊いたご飯のようになってしまうのです。これを打開する炊き方は、名付けて「パエリア炊き」。パエリア鍋のような浅い鍋を火にかけ、しゃもじ等でときどき混ぜながら水分を吸わせ、対流の起こりにくさを鍋の浅さでカバーして高温を保つのです。日本の「炊き干し法」とはまた違った炊き上がりですが、おいしく炊けます。 高地のご飯は圧力鍋を使えばおいしく炊け、トマトライスは「パエリア炊き」で解決です。

注:パエリアはトマトライスではなくサフランライスです。

計測機器紹介

研究で使用している、食品のミクロな構造を調べるための実験装置の一部をご紹介します。

SEM

走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)といい、なんと髪の毛の10000分の1の大きさのものも見ることができます。本号ではご飯の構造が、炊く前の吸水によってどう変わるのかを観察しています。

計測機器SEMイメージ

デジタルマイクロスコープ

普通の顕微鏡は平らなものしか見ることができませんが、こちらは、凸凹したものでもきれいに見ることができます。本号では登場しませんでしたが、ご飯粒丸ごと観察することができ、炊飯後のご飯が時間の経過とともにどう変化するのかを観察しています。

計測機器デジタルマイクロスコープ

水分率計

強力なハロゲンランプで食品を乾燥させて、食品の中に含まれる水分を測ります。 本号では、炊飯前のお米や炊飯後のご飯にどれだけ水分が含まれているかを計測しています。

計測機器水分率計

フードサイエンスラボでのインターンを終えて

ディラン・トリーライズ
ディラン・トリーライズ
ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)

日本での生活は、私の人生の中で最も楽しく、かつ印象的でした。大阪ガス(株)がインターンシップの機会を与えてくれたことに、今改めて心から感謝しています。
フードサイエンスラボでは共同実験やシミュレーションモデルの作成、調査研究などを行いました。来日して2週間後に、所員のみなさんの前で私の研究計画について話す機会があり、その準備のために、夜遅くまでCADで設計したり、日本語の資料を作成したり。ハードなインターン生活の始まりでした。発表には20名ほどが聴きにきてくださり、これを機に交友関係が一気に広がりました。以降も、プレゼンの機会はたくさんあり、徐々に説明の仕方も日本語も上達していきました。 そして、7ヵ月後、何とか研究結果をまとめ、帰国の3日前に最終報告会。もちろん資料も発表もすべて日本語。(自分としてはほぼ完璧に)何とかやり遂げ、ラボ長の竹森氏から「認定証(金賞)」を頂きました!(これは大学の単位とは無関係ですが…)。

プライベートでは、沖縄、京都、天橋立、富士山・・・いろんな所に行きました。 日本について、特に印象に残っているのが、日本の人は会社の同僚と仕事以外でも一緒に過ごしていること。私も休日に同僚と樹氷を見るため高見山に登ったり、土をこねて陶器を作ったりして、日本式の生活をとても楽しみました。また、柔道道場に通ったり、赤十字のボランティアクラスで日本語を勉強したりもしました。
色々な人に会い、視野が広がり、多くの面で成長できたと思います。日本人や日本文化から「親切さ」「おもてなし」「礼儀正しさ」などを学んだので、これらを自分にとっての「価値」としてバンクーバーに持ち帰ります。また、今後は、日本の方々にカナダの良い印象をもってもらうために、日々努力したいと思っています。

日本の思い出

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