このページの本文へ移動します。

開発者インタビュー

研究開発は最も重要な差別化戦略の一つです。
以下に紹介する、さまざまな新技術の研究開発、実用化に積極的に取り組んでいます。

第9回 コンパクトタイプ水素製造装置の開発と水素ステーションの建設

水素ステーションの整備とさらなる技術開発で、燃料電池自動車の普及に貢献

燃料電池自動車は究極のエコカーと言われていますが、その特長とは。

池田 第一に、ゼロエミッションであるということ。水素と酸素を反応させて電気を起こしモーターで走るため、走行中にCO2を一切、出しません。そして、水素は電気からだけでなく、化石燃料や自然エネルギーからも作ることができるので、エネルギーの多様化ということも挙げられます。また、災害などの非常時に自動車を電源として使うことも。将来、燃料電池バスも発売される予定で、バスの燃料電池で発電した電気を使えば、非常時に避難所となる体育館などに1週間程度の電源供給を継続できます。

燃料電池自動車と水素ステーションの将来的な計画について教えてください。

池田 燃料電池自動車については、現在、トヨタのMIRAIのみが市販されていますが、今後、ホンダ、日産などの国内自動車メーカーや海外の自動車メーカーからも発売が開始されると思います。国が掲げているCO2排出量の目標を達成するためにも、運輸部門のCO2排出量の削減が不可欠であり、燃料電池自動車の普及もその一つの解決策だと思っています。

村田 経済産業省が策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」によると(水素ステーション普及に向けての初期計画)、2015年度内に関東・中部・関西・北九州の四大都市圏を中心に100カ所程度の水素ステーションを確保するとあります。また、2010年に燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)が作成した「FCVと水素ステーション普及に向けたシナリオ」によると、2025年には燃料電池車は200万台に、それに向けて水素ステーションは1000カ所普及させ、FCV・水素ステーション共に経済原理に基づき自立的に拡大していくことを目標としています。

これまでを振り返って、水素ステーション開所までの過程で苦労されたことはどのようなことでしょうか。

池田 水素ステーションを、国の補助金制度を活用して建設する場合、4月に発注し、翌年1月末には試運転も含めて設備を完成させなければならなかったことが非常に厳しかったですね。昨年度の年末年始は、31日と1日の二日しかお休みがなく、突貫工事でした。現地工事を実際に行う工事関係者の方々にもご苦労をおかけしました。

村田 北大阪水素ステーションの建設工事では、水素ステーションの完成に先立ち、水素製造装置は12月初旬に現地への搬入が求められました。水素ステーションの建設と水素製造装置の製造を、我々、水素グループのメンバーで、同時進行で進めないといけなかったため大変でした。

清水 北大阪水素ステーションに設置した「HYSERVE-300」は、「HYSERVE-300」の商品機第1号機となる装置であり、成功裏にこの装置を納入することができるかが、今後の「HYSERVE-300」の拡販を占うとても重要な意味合いを持っていました。そのため何としてでも納期に合わせないといけない、性能も問題なくクリアしなければいけないというプレッシャーを感じていましたね。

ご自身の夢や目標についてお聞かせください。

池田 今は、水素ステーションの建設や水素製造装置の開発に関わっていますが、今後も、環境にやさしい新たな技術の開発に取り組んでいきたいと考えています。「HYSERVE」に関しては、価格、効率、使い勝手など、もっと魅力的な製品にしていくことが大切だと思いますし、海外にも広げて行きたいですね。「HYSERVE」は、大阪ガスだけでなく、水素製造装置の製作、販売を行う大阪ガスエンジニアリング(株)と水素製造装置のメンテナンスをしながら水素の販売を行う(株)リキッドガスの3社で開発を行っています。そのため、他の設備メーカーさんとは違い、運用、メンテナンスに関する改善ポイントがダイレクトにフィードバックされます。この利点を生かし、より使いやすい装置にして行きたいと思っています。

村田 リキッドガス(株)出向中に水素製造装置の初号機となる「HYSERVE-30」から「HYSERVE」に携わっています。商品化後の「HYSERVE」のメンテナンスも担当していましたが、その際いろいろと苦労した経験があります。装置の開発を行う際には、長年使っていただくことを念頭に置き、メンテナンスのしやすさも考えないといけない。今後も水素製造装置に携わるとすれば、そういうところに着眼を置いて、性能向上とメンテンスの両立を図っていきたいと思っています。

清水 基本的には「HYSERVE」の商品価値を向上していくということですね。現在、「HYSERVE」は世界トップクラスの効率、価格においてもかなり競争力があると思っていますが、まだ海外に出た事例がほとんどありません。今後も技術開発を継続し、海外でも使っていただけるような商品価値の向上を図っていきたいと思っています。そして、大阪ガスが培ってきた触媒やガス精製などの独自技術を水素製造以外のフィールドでも活かせるはずだと感じており、そのような方面でも世の中に貢献する製品を開発していきたいと考えています。

開発メンバー プロフィール

池田 耕一郎
91年入社、大阪ガスエンジニアリングに出向後、現在のエンジニアリング部に帰社。入社以来、都市ガス製造装置やLNG冷熱利用プロセスの開発、建設に従事。1000℃を超える高温プロセスから、概ね−200℃の低温プロセスまで、様々な装置の開発、建設を経験。

村田 一彦
92年入社、姫路製造所に配属。生産技術センター、生産部、リキッドガス出向を経てエンジニアリング部へ。LNG受入基地、LNG船、LNG液化基地の業務経験を有し、現在は水素製造装置の技術開発から水素ステーション建設まで幅広く水素関連の業務に従事。

清水 翼
08年入社、エンジニアリング部に所属。プラントチームでLNG基地関係のエンジニアリングを担当後、プロセス技術チームへ。チーフエンジニアとして水素製造装置「HYSERVE-300」の開発に従事。

開発者インタビュー インデックスページ

本文はここで終了です。本文先頭に戻ります。

ページトップ

このページのトップへ戻る