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開発者インタビュー

研究開発は最も重要な差別化戦略の一つです。
以下に紹介する、さまざまな新技術の研究開発、実用化に積極的に取り組んでいます。

第9回 コンパクトタイプ水素製造装置の開発と水素ステーションの建設

オンサイト型とオフサイト型、2つの水素ステーションを建設

燃料電池自動車に水素を充填する「水素ステーション」にはどのような方式があるのですか。

池田 水素ステーションにはオンサイト型とオフサイト型、2つの方式があります。オンサイト型とは水素製造装置を持つステーションのこと。それに対し、水素の集中製造基地などから水素を陸上輸送してそれを受け入れるステーションのことをオフサイト型と呼んでいます。水素を圧縮してから蓄圧器に貯め、ディスペンサーを介して自動車に充填するという工程はどちらの方式も同じです。

オンサイト型ステーションとオフサイト型ステーション

水素の供給方式でマザー&ドーターという分類がありますが、その違いは何でしょうか。

池田 マザーステーションとはオンサイト型でありながらオフサイト型ステーションに水素を供給する機能を持つステーションのことです。また、マザーステーションから水素を受け入れるオフサイト型ステーションのことをドーターステーションと呼んでいます。

マザー&ドーター方式のメリットは、どのようなことでしょうか。

池田 水素ステーション黎明期は、オンサイト型ステーションの水素製造装置の稼働率はあまり高くありません。マザー&ドーター方式なら、マザーステーションの余力を使って、他のドーターステーションに水素を供給できるので、オンサイト型ステーションの稼働率が高まり、全体として効率化が図れます。水素需要が高まってくると、オフサイトステーションに水素ステーションに水素製造装置を設置し、オンサイトすることができる場合もあり、需要に応じた設備投資が可能となります。

今年の4月、北大阪水素ステーションが開所しましたね。水素ステーションの設置場所はどのようにして決められたのですか。

池田 大阪ガスでは水素ステーションの候補地の調査を2011年頃から始めていました。現在、大阪ガスの供給エリア内に約60カ所の天然ガスステーションがありますが、高圧のガス体エネルギーを自動車に充填するという意味においては、天然ガスステーションと水素ステーションはとても似ています。天然ガスと水素、2つのステーションを一体運用することで、共通のオペレーターが対応でき効率的な人員配置を行うことができるというメリットがあります。そこで、敷地に余裕のある天然ガスステーションを中心に候補地を絞り込んでいきました。また、交通の便や人口密度なども踏まえ、様々な方向から検討した結果、オンサイト型は大阪府茨木市、オフサイト型は上鳥羽に決まりました。

水素ステーションで、燃料電池自動車への水素充填はどのようにして行うのですか。

池田 ガス体エネルギーを高圧で充填するため、ホースの先端はガス器具のカチットのような構造になっています。現在、国内ではセルフの水素ステーションは認められていませんが決して難しいものでありません。充填ホースをキチッと差し込んでスタートボタンを押し、充填が終了したら脱圧ボタンを押して先端ノズルを外すだけ。空からの充填でも、約3分で、満タンではなく、満充填になり、約500km走ることができます。電気自動車も環境にやさしい車ですが、充電するのに時間がかかる、走行距離が短いという点が課題であるといわれています。

ガソリン車のようにセルフステーションがあると便利ですね。そのような計画はあるのでしょうか。

池田 海外の実証ステーションではセルフ充填を行っているところもあります。日本でもセルフ充填に向けた取り組みが始められており、東京オリンピックの頃には商用のセルフステーションができるよう、現在、業界として準備を進めているところです。

北大阪水素ステーション
上鳥羽水素ステーション(完成イメージ図)

水素ステーションの整備とさらなる技術開発で、燃料電池自動車の普及に貢献

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