環境リスクへの対応

取り組みの背景・考え方

Daigasグループは、事業活動を行ううえで環境への影響について把握し、関係する国際規範や法令・制度に基づき適切に対処するとともに、自主的なリスク対策を実施することは企業が果たすべき当然の責務であると考えています。
地球規模の環境影響を引き起こす気候変動に対しては、温室効果ガスの排出削減による緩和の側面と、気候変動に適応する自然災害リスク低減の側面の両面で取り組んでいます。化学物質の管理、水資源の適正利用、有害物質による土壌や地下水の汚染対策、アスベストやPCB廃棄物の管理については、PRTR法など国内の法令だけでなく、欧州連合(EU)など海外の指令に沿った自主的な環境リスク対策に取り組んでいます。またガス機器メーカーとともに、化学物質の含有を制限したガス機器の開発・製造を進めています。

気候変動によるリスクと機会

化学物質の管理

関係法令等を遵守して適切に管理

2015年4月1日に改正フロン法(フロン排出抑制法)が施行されオゾン層破壊や地球温暖化の原因物質であるフロン類のライフサイクルにおける管理が強化されました。大阪ガスでは、同法の対象となる業務用冷蔵空調機器を特定し、順法に向けた体制を構築しました。
当社は、製造・供給活動において有害化学物質はほとんど取り扱っていませんが、今後もDaigasグループとして下記の方針で化学物質を管理し、排出削減に取り組んでいきます。

Daigasグループの化学物質管理方針
  • 1. 化学物質の使用に関する関係法令、環境規制の遵守
  • 2. ISO14001等の環境管理活動における、化学物質の管理強化・排出削減
  • 3. CSRレポートやウェブサイト等による、化学物質管理情報の公開

水リスクへの対応

水資源の適正な利用・排水

Daigasグループの事業では、水は取扱製品の主要な原料ではなく、国内外の事業エリアは水リスクが高い地域でないことから、水が当社グループの大きな事業リスクにならないと認識しています。
当社グループの事業では、上水、工業用水、地下水、海水を利用し、その排水管理を行っています。電力事業の中核となる発電所において蒸気タービンの復水器での冷却に工業用水を利用し、冷却塔で蒸発させているほか、都市ガス製造所、発電所、事務所等で上水、工業用水、地下水を利用、排水しています。海水については、主に都市ガス製造所においてLNGの気化のために、また、一部の発電所において蒸気タービンの復水器での冷却のために利用しており、消費することなく海に排水しています。排水では法令、条例、自治体との協定等に基づきCOD、pH、リン、窒素等の水質管理を行っており、違反等はありませんでした。大阪ガスは水も有限資源と捉え、今後も適切な利用と排水管理を行うとともに節水に努めていきます。
なお、取水量(上水・工業用水)の削減については、他の環境負荷の削減と合わせて、環境経営指標を用いてマネジメントを行っています。
<2019年度取水量:上水・工業用水12,753千m³、地下水3,721千m³、海水575,359千m³>
<2019年度排水量:下水1,558千m³、河川3,417千m³、海577,862千m³>

土壌・地下水の保全

石炭ガス工場跡地の土壌・地下水汚染への対応

大阪ガスでは、土壌汚染の可能性のある石炭ガス製造工場跡地について、法令等に基づき、土壌や地下水の化学物質含有量および構内や周辺への影響の可能性を調査し、調査結果を公表するとともに必要に応じて適切な対策を講じてきています。たとえば、土壌汚染対策法の指定基準に適合しない物質(主にシアン化合物、ベンゼン等)を確認した場合は、所轄行政機関に報告のうえ、掘削除去や原位置浄化等の対策を適時適切に講じています。また、土地改変にあたっては、関係法令に基づき必要な調査を実施するとともに、掘削土壌の適正処分、原位置封じ込め等、適切な対応を実施しています。近年の調査結果および対応については下記のとおりプレス発表を行っています。なお、これらの対策工事は全て実施しています。今後も、法令等に基づき、適切に対応していきます。

■工場跡地の土壌調査結果公表リスト
公表日 公表内容
2017年5月23日 飾磨工場跡地における土壌調査結果と今後の対応について
2011年9月7日 彦根工場跡地の地下水調査結果と今後の対策について
2010年11月9日 彦根工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について
2007年7月9日 尼崎用地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(213KB)
2007年12月26日 岩崎工場跡地の土壌調査結果について(255KB)
2004年7月5日 京都工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(427KB)
2004年1月28日 岸和田工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(505KB)
2003年12月18日 葺合工場跡地の土壌・地下水調査結果について(511KB)
2003年12月3日 和歌山工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(532KB)
2003年2月6日 神崎川工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(667KB)
2003年1月30日 明石工場跡地の土壌・地下水調査の結果について(636KB)
2003年1月23日 旧姫路工場跡地の土壌・地下水調査の結果について(915KB)
2002年12月24日 工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について
(酉島(とりしま)工場跡地、北港工場跡地、舎密(せいみ)工場跡地(以上大阪市此花区)および堺工場跡地(大阪府堺市))
(1.9MB)
2002年8月27日 岩崎工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(175KB)
2002年7月2日 奈良工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(173KB)
2001年9月19日 高砂工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(173KB)
2001年6月12日 長浜工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対策について(164KB)
2001年1月25日 工場跡地の土壌・地下水調査結果と今後の対応について(神戸工場跡地)(172KB)

アスベストの管理

大阪ガスの主要設備、ガス機器等、建物におけるアスベスト使用状況は以下の通りです。

ガス製造、供給設備 ガス機器、燃焼設備 大阪ガスの建物
新規設備でアスベストは使用していません。既存設備に使用されているアスベスト材料は、通常の設置状況では飛散することはありません。これらは、整備・回収時に順次非アスベスト製品に取り替えています。 新規ガス機器、燃焼設備でアスベストは使用していません。過去に販売されたガス機器にパッキン等で一部アスベスト材料が使用されていますが、通常の使用状態では飛散することはありません。 建物の吹き付けアスベストは計画的に除去を進め対応を完了しました。お客さまにご来場いただくショールーム等の開放部に吹き付けアスベストは使用していません。

環境に関する法律違反、罰金

環境に関する法令を遵守

2019年度において、環境に関する法令・条例違反による行政処分はありませんでした。

PCB廃棄物の管理

行政の方針に従って適正な管理・処理を推進

Daigasグループでは、グループ各社が所有するPCB含有廃棄物について、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」に基づき、適正に管理・処理しています。
10kg以上の高濃度コンデンサー・トランスは2012年度までに全て処理を完了しました。また安定器等は、なるべく早く処理するため中間貯蔵・環境安全事業(株)(JESCO)へ順次登録しています。低濃度PCBに関しては2013年度から無害化処理認定施設に委託して、計画的に処理しています。
今後も行政の処理スケジュール、方針に従い、確実に保管・処理を実施していきます。

ガス機器のエコデザインへの取り組み

各種法令に準じて、化学物質含有を制限するなど環境に配慮

2006年7月、家電機器において、鉛やカドミウム等の特定化学物質の使用制限を定めた欧州連合の「RoHS指令」が施行されました。国内では、2006年7月に省令改正された「資源の有効な利用の促進に関する法律」によって、電機電子機器に含有される化学物質の表示に関するJIS規格(通称「J-Moss」)に則り、RoHS指令と同じ特定有害6物質を含有している場合は情報提供が義務付けられています。
このように自動車や家電分野で進められている化学物質を含めた環境対応について、ガス機器メーカーと共同でガス機器への展開に取り組んでいます。現在、Daigasグループでは、J-Mossで表示が必要な特定化学物質を含有するガス機器は製造・販売していません。また、日本の化学物質規制(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律〈化審法〉、化学物質排出把握管理促進法〈化管法〉)へも対応。さらにRoHS指令に照らして自主的な調査、対象物質の削減にも取り組んでいます。
欧州連合による「EuP指令(エネルギー使用製品に環境配慮設計を求めた指令)」や「WEEE指令(廃電機・電子機器のリサイクル指令)」等の動向も調査を行い、業界他社だけでなく、日本ガス石油機器工業会メンバーにも情報の提供を行っています。2013年度には海外の関係会社(Osaka Gas UK, Ltd.)等を通じて、欧州の審議委員会に諮られているEuP指令の内容など最新情報を収集しました。

環境アセスメントの取り組み

各種法令に準じて、化学物質含有を制限するなど環境に配慮

Daigasグループでは、国内外の新規投融資案件や開発プロジェクト案件を実施する際には、計画段階で法令上必要な案件に対しては必ず、環境影響評価(環境アセスメント)を実施しています。 たとえば、当社グループ電力事業の中心的存在である、泉北天然ガス発電所建設に際しては、2002年から2006年にかけて、工事の実施(工事用資材等の搬出入等による大気質、騒音、振動等の影響等)、土地または工作物の存在および共用(地形の改変及び施設の存在による動物・植物への影響、施設稼働時の排ガス・排水等による大気質・水質への影響等)について環境アセスメントを実施するとともに、大気汚染防止対策、騒音・振動対策、排水対策などの環境保全措置を取り、さらなる環境負荷低減に努めました。
大阪ガスの100%子会社の姫路天然ガス発電(株)が進めている「姫路天然ガス発電所新設計画」において、現在、環境影響評価法に基づく審査が完了しており、本計画では、高効率なガスタービン・コンバインドサイクル方式を採用しています。

「姫路天然ガス発電所新設計画」への取り組みについて、詳しくは下記をご覧ください

姫路天然ガス発電(株)環境の取り組み

当社グループは、今後も、地域での環境法令の遵守だけでなく、地域の社会環境や自然環境との調和がより一層図れるよう、配慮しながら事業を進めていきます。