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お役立ち情報

温室みかんに思う

古典落語にある話です。ある商家の若旦那さんが、気病いにかかって、寝込んでしまいます。聞くとみかんが食べたい。しかし、土用のさなか。そんな暑い時期にみかんはない、というところから話は始まります。番頭さんが必死に探し回り、天満のみかん問屋で、無駄になることを覚悟で毎年、みかんを囲っているという話を聞きつけます。わらにもすがる思いで、行ってみると、ほとんどが腐ってしまっている中、1つだけ、きれいなみかんが手に入ります。言われた値段が1000両。今なら、1000〜数千万円ぐらいでしょうか。冷房も冷蔵庫もなかった時代、夏の暑さは、なんともしが たい大変さがあったことが伺えます。

温室みかんに思う イメージ写真

この話は、サゲがよくできていて、好き話のひとつなのですが、先日、親戚から、なんと、みかんを送ってきてくれました。「温室みかん」と書かれていて、冬みかんと同じものが、今は、夏でも手に入ります。まさに、現代の「千両みかん」なのですが、その貴重さは、エネルギー消費の恩恵によるものと言えます。

少し、調べて見たところ、野菜や果物は、私達の手元に届くまでに少なからずエネルギーを消費していますが、温室みかんは、通常の露地もののみかんにくらべ、単位重量当たり30 倍程度のエネルギーが必要とのことです。

病気の若旦那ならともかく、そこまでして夏に食べなくても、、と思ってしまいます。

自分たちの生活を見回してみると、「なくても困らない」ものが、結構あって、それなりにエネルギーを消費しているように思います。一方で、それらがどうしても必要な人もおられるので、なくなればいいものばかりではありませんが、自分にとって、特に必要のないものは、利用しない、買わないというのは、ひとつの見識ではないかと思います。

ひとりひとりが、物やサービスの必要性をよく考えて、取捨選択していくことで、無駄が少ない、よりよい社会にしていくことができるのではないかと、少し小粒のみかんを見ながら考えてしまいました。


出典:大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所(CEL)発行
「夏を乗り切る 冬を乗り切る 〜暮らし方のヒント」
筆者 志波 徹

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