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大阪ガスは、「いただきます」で育もう。をスローガンに、食育活動に取り組んでいます。

食育シリーズ

マスメディアからの食情報と賢くつきあっていますか?

執筆:女子栄養大学 専任講師 中西 明美先生

普段、テレビ、新聞、ウェブ等のマスメディアからは多くの情報が流されています。これらの情報には、食や健康に関するものも多くあります。テレビである食品が紹介されると急に流行だすということは珍しいことではありませんね。
しかし、こうしたメディアから流される食情報は、私たちが健康的な食生活を送る上でいいことばかりでなく、悪い影響を及ぼすこともあるといわれています。テレビ等で広告されている食品には偏りがあり、どちらかというと食べ過ぎが心配されている菓子や嗜好飲料等の食品が多いのが現状です。そのため、テレビの視聴時間が長い子どもほど、こうした情報にも長時間さらされていることになります。実際にテレビの視聴時間が長い子どもの食事を調べてみたら、テレビを4時間以上見ている子どもは、それより短い子どもに比べて、清涼飲料類を多く摂取していることや、逆に、豆類や野菜類は摂取が少ないことがわかりました。以上から、テレビ等のマスメディアと接する時間は、一定時間以内にすることが重要であることがわかります。それと同時に、メディアからの情報を適切に判断する力を身に付けておくことも大切です。この力をメディアリテラシーといい、現代社会を生き抜くためには不可欠な力とも言われています。食育以外の学校教育、例えば、国語や社会等において、メディアリテラシー教育が行われつつありますが、子どもたちが望ましい食習慣を形成していくためには、食についてもメディアリテラシー教育は必要だと考えます。

子どもを対象にこれまで実施してきた食に関するメディアリテラシー教育の一例「買い物名人になろう!」をご紹介いたします。

1.学習のねらい
広告の食情報をうのみにせず自律的に判断することで、より望ましい食品選択や食事ができること

2.学習内容

  • ①普段、菓子を選択している理由を振り返ります。子どもたちは、菓子の選択理由には、値段や量等の理由の他に、「宣伝を見たから」、「パッケージの絵がおいしそう」、「期間限定だったから」というように、広告内容によって菓子を選択していたことに気が付きます。
  • ②次に、テレビの食品コマーシャルを教材として、広告主が商品を売るための工夫点(以下、広告のテクニック)を探します。子どもたちは、テレビコマーシャルを食い入るように見ながら、広告のテクニックを探します。子どもたちは、「人気のある音楽」、「おまけがついている」、「タレントが出ている、うまい演技をしている」というように、鋭い視点で様々な広告のテクニックを探し出します。
  • ③その後、食品表示の読み方や食事のバランスに関する学習します。この学習により、食品表示を見たり、自分の食事のバランスを考え必要な食品はどれかを考えて、買ったり、食べたりすることができるようになります。


3.学習後の子どもの反応
「これまで菓子のパッケージについてあまり考えずに買っていた。」、「2つセットに目をひかれないで、食品表示を見て買いたい。」、「食品コマーシャルに惑わされないように書いたい。」等の感想が見られました。
こうした学習により、子どもたちは概ね学習のねらいを達成することが出来ました。普段実施されている食事のバランスや食品表示の学習に、是非、食品広告を教材としたメディアリテラシー教育を加えてみてはいかがでしょうか。

参考文献:中西明美、佐々木玲子、武見ゆかり:メディアリテラシーの視点を取り入れた児童の食育プログラムの開発.保健の科学.第49巻8号,547-554(2007)

資料1 女子のワークシート記入例

コマーシャルに使われている広告のテクニックをさがそう

中西 明美専任講師 プロフィール

武見 ゆかり教授

広島女子大学家政学部食物栄養学科卒業後、広島市学校栄養職員を14年間つとめる。
その後、女子栄養大学大学院へ進み栄養学研究科栄養学専攻博士後期課程修了。2012年10月より女子栄養大学専任講師に就任。専門は、学校における食育及び給食管理に関する研究。
博士(栄養学)、管理栄養士、栄養士、栄養教諭一種免許状。
武見ゆかり教授らとともに、児童プログラムの開発等に従事している。


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