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大阪ガスは企業競争力のベースを技術に求めており、研究開発は最も重要な企業差別化戦略の一つと考えています。
そのために、以下に紹介する、さまざまな新技術の研究開発、実用化に積極的に取り組んでいます。

エネルギー創出型廃水処理プロセス「水熱ガス化プロセス」

概要

水熱ガス化プロセスは、廃水を処理しながら、メタンガスを主成分とする燃料ガスを創出することにより、「CO2排出量の大幅削減」と「処理コストの大幅削減」を同時に実現します。

 世界的に温室効果ガス排出量削減が求められる中、その達成のため、省エネルギー・CO2排出量削減に貢献する新技術の開発が必要となっています。
  半導体工場や化学工場などで発生する廃水のうち、従来の生物処理法で処理が困難なフェノール等の有機物を廃水については、重油などの燃料を用い、燃焼処理する方法が採られています。この方法では、燃料を大量に使用するため二酸化炭素を多く排出し、処理コストがかかるという課題があります。
  そこで大阪ガスでは、触媒を用いて廃水中の有機物を分解しメタンを主成分とする燃料ガスに転換することで、「廃水をきれいにする」と同時に「燃料ガスを創出し有効利用する」ことができる“水熱ガス化プロセス”の開発に取り組んでいます。
  水熱ガス化プロセスとは、高温高圧の液相中で廃水中の有機物を低分子化し、メタン等の炭化水素、水素等に転換するプロセスです。独自に開発した触媒を使用することにより、この分解反応を効率的に起こすことが可能となりました。

図1:水熱ガス化プロセスと燃焼法(既存技術)の比較

図2:水熱ガス化触媒の走査型電子顕微鏡(SEM)像 図3:水熱ガス化触媒の透過型電子顕微鏡(TEM)像

特徴

大阪ガスの水熱ガス化プロセスは、触媒を用いて廃水中の有機物を化学的に分解し、高効率に燃料ガスに転換するため、従来の廃水処理技術である燃焼法や生物処理法を用いたプロセスに対して以下のようなメリットがあります。

1.CO2排出量・処理コストの大幅削減
燃焼法では、廃水中の有機物を酸化させて処理するため、有機物は全てCO2に変換されてしまいます。その上、プロセスの前処理として廃水を蒸発させるためには莫大な熱量を必要とするため、無駄な燃料を燃焼させることとなり、高いコストがかかるだけでなく、多量のCO2を排出せざるを得ませんでした。 それに対して水熱ガス化プロセスを用いると、液相のまま処理しますので蒸発させるための無用な加熱を必要としません。さらに、酸素の存在しない条件下で有機物を分解することでメタンを主成分とする可燃性ガスに転換することができますので、それを回収し、エネルギー源として有効利用することが可能です。このため、処理に伴って発生するCO2の量とコストを同時に大幅削減することができます。

2.他の処理法では対応できなかった廃水にも適用可能
廃水中に含まれる有機物を化学的に分解処理しますので、従来の生物処理法には適さない、高濃度廃水や生物毒となる成分を含む廃水にも適用が可能です。発した触媒を使用することにより、この分解反応を効率的に起こすことが可能となりました。

図4:水熱ガス化プロセス適用によるメリット(廃水処理量:200m3/日)

これまでの成果と今後の取り組み

 これまでに本プロセスのラボスケール・ベンチスケール試験装置により種々の試験を実施することで、長期にわたり安全に、そして安定して廃水処理性能を発揮できることを確認してきました。そして、環境省の「環境研究総合推進部補助金」を受けて、実際に廃水が排出される工場内にパイロットプラントを建設し、処理性能等を検証するための実証試験を行いました。実証フェーズを終え、現在は実運転を継続中です。

図5:実工場に設置したパイロットプラント

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