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大阪ガスは企業競争力のベースを技術に求めており、研究開発は最も重要な企業差別化戦略の一つと考えています。
そのために、以下に紹介する、さまざまな新技術の研究開発、実用化に積極的に取り組んでいます。

金融工学を用いたLNG価格フォーミュラの市場価値評価

概要

 本研究では、金融工学手法を利用することで、価格フォーミュラの「市場価値」という新しい概念を定義し、それを客観的に評価する一手法を提案した。具体的には、将来の原油価格にリンクするキャッシュフローは原油デリバティブにより複製できることに着眼し、将来のLNG購入費用も原油デリバティブにより複製できることから、それら原油デリバティブの市場価格をLNG価格フォーミュラの市場価値として定義した。そして、LNG価格フォーミュラの市場価値を原油先物価格やオプション価格から金融工学を用いて評価する手法を検討した。
 本手法を用いることで、定義した「市場価値」の条件において異なる価格フォーミュラの差異を客観的に評価できる。また、ある価格フォーミュラと等しい市場価値でありながら傾きや屈曲点が異なる価格フォーミュラを複数生成することが可能となる。売主・買主が、各々の主観的尺度ではなく、共通の客観的評価尺度を用いてLNG契約交渉を行うという、全く新しい交渉プロセスの確立に向けた取組の第一歩である。

背景

 LNG契約交渉における重要な決定項目の一つは価格フォーミュラである。LNG価格フォーミュラは原油価格を指標としており、低価格帯および高価格帯における傾き(原油価格に対する比例項)を標準価格帯よりも緩和したSカーブと呼ばれる形状を持つ(下図参照)。売主と買主は交渉の進展に応じて異なる価格フォーミュラを議論するが、原油価格レベルによって価格フォーミュラの相対的な大小関係は逆転する可能性があるために客観的な比較は困難であり、互いに主観を頼りにした主張を繰り返して交渉がスタックしてしまうことも度々ある。もし、価格フォーミュラの価値を客観的に評価できる手法が確立できれば、売主・買主両方にとって、より効率的な契約交渉が実現できる可能性がある。

効果

 本研究において考案した「LNG価格フォーミュラの市場価値評価方法」を用いることで、LNG契約における価格フォーミュラの交渉を効率的にすすめることができる。また、本評価手法は、買主の契約判断にも役立つ。買主は、売主と合意できる可能性のある価格フォーミュラが複数個ある場合、本評価手法に基づいて最も安価な価格フォーミュラを選択できる。なお、本研究においては原油価格を指標とする価格フォーミュラを取り上げたが、本手法は原油価格以外の指標(例えば北米ガス価格)を持つ価格フォーミュラに対しても適用可能である。

リンク

エネルギー資源学会発表原稿 【PDF 94KB】  
Gastech発表原稿 【PDF 264KB】  

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