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大阪ガスは企業競争力のベースを技術に求めており、研究開発は最も重要な企業差別化戦略の一つと考えています。
そのために、以下に紹介する、さまざまな新技術の研究開発、実用化に積極的に取り組んでいます。

高性能オープンラック式LNG気化器「SUPERORV」

概要

 海水を熱源としてLNGを気化するオープンラック式LNG気化器(ORV)は、パネル状になったアルミニウム合金製伝熱管内をLNGが下から上に流れ、海水がパネル外面を上から下に流れ落ちる構造です。従来型ORVでは海水の伝熱面への着氷等の問題により、海水量の削減、コンパクト化には限界がありました。
  弊社と(株)神戸製鋼所殿は、伝熱管の内径を従来の2倍に拡大し、その下半部(低温側の熱交換部分)に内管を挿入した二重管構造とすることによって、伝熱管1本あたりの気化能力を従来型ORVの約3倍とする高性能ORV(SUPERORV)を1996年に開発しました。
 その結果、建設コスト約10%、設置面積約40%、必要海水量約15%の削減を実現しました。((株)神戸製鋼所殿製従来タイプ(最新型ORV<HPT型>)との比較)

SUPERORVの実用化第1号機(大阪ガス姫路製造所) ORVの構造

特長

  1. 1.伝熱管1本あたりのLNG気化能力が従来型ORVの約3倍。
    伝熱管本数削減によって、建設コスト低減と敷地の有効活用に貢献。
  2. 2.伝熱管長のラインナップが充実(8m, 6m, 4m)。
    既設ORVのリプレースでは、伝熱管長を既存設備に合わせることで、本体支持架構の再利用によるコストダウンが可能。
  3. 3.国内外のLNG基地で、100基以上採用実績あり。

伝熱管構造

ORVの高性能化には、伝熱管1本当りのLNG流量の増加が最大の課題ですが、従来のORVでは以下の理由により伝熱性能に限界がありました。

  • 海水と超低温のLNGが直接熱交換するので、伝熱管下半部の管表面で着氷しやすい。
  • 氷は熱伝導率がアルミニウム合金の40分の1以下と小さいため、その厚さが増すに従い、大きな伝熱抵抗となる。
  • 氷が管外面に形成されているフィンを埋めて有効伝熱面積を減少させる。そこで、海水の着氷を抑制する事がORVの高性能化に大きな効果があるという点に着目しました。 SUPERORVの最大の特徴は、伝熱管の下半部(LNG蒸発部)に内管を入れた二重構造にしている点です。構造を図1に示します。

図1.伝熱管構造

 環状部を流れるLNGは、図2に示すように、内管を流れるLNGより早く気化してガス相となり、このガス相が適度の伝熱抵抗として作用し、外管表面の温度低下による海水の着氷を抑制します。そして、氷が管外面のフィンを埋める程に成長するのを防ぎます。この結果、伝熱管に流すLNG量を増加させる事ができ、伝熱管の伝熱性能を向上させることができました。

図2.二重管構造の効果(概念図)

採用実績等

 合計102基のSUPERORV(伝熱管長6m又は8m)が日本、スペイン、ポルトガル、フランス、ギリシャ、韓国、中国といった世界各地のLNG基地で採用されております(2013年12月現在)。
また、SUPERORVはその優れた性能、経済性が認められ、2002年6月に日本ガス協会技術賞を、2003年5月には日本伝熱学会技術賞を受賞しました。

既設リプレース対応用SUPERORV-mini(伝熱管長4m)

 近年、LNG導入初期(1970年〜1980年代)に設置されたORV(伝熱管長4m)の経年によるリプレース需要が需要が増えつつあります。ORVをリプレースする際、気化器本体(伝熱管パネル部分)のみを取替え、本体支持架構、付帯配管等については既存設備を流用することで、リプレースコストの削減が可能となります。さらに、気化器本体に高性能なものを新たに採用できれば、伝熱管本数の削減による一層のコスト削減、及び敷地の有効活用が可能になります。
 そこで、これまでに蓄積した伝熱解析技術と豊富な実運転データを基に、伝熱管長4m用にSUPERORV(伝熱管長6m又は8m)の伝熱管形状を最適化したSUPERORV-miniを新たにメニューに加えました。SUPERORV-miniは、従来型(ペアフィンタイプ)の4mORVと比較して、伝熱管本数を約▲70%、設置面積を約▲35%、リプレースコストを約▲20%削減することができます。
弊社では、SUPERORV-miniの実機第一号機を2007年11月に泉北製造所第二工場の既設リプレース機として採用し、所期の性能を実証しております。

SUPERORV-mini 第1号機(泉北製造所)

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