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おいしさLabo(ラボ)

2013年4月、大阪ガス(株)エネルギー技術研究所内に「おいしさ・健康調理ラボラトリー」(おいしさラボ)を設置しました。
食材をどのように加熱すれば、おいしさ&健康性を最大化できるのか?を見つけることを目的に研究しています。

おいしさLabo(ラボ)

ヤギが教えてくれたコーヒーの効果!?

コーヒーの発見には伝説が残っています。言語学者ファウスト・ナイロニが記した逸話によると、エチオピアの山羊飼いが、赤い実を食べ夜間に興奮する山羊の群れを見つけました。彼は、さっそく近くの修道院長を誘い、赤い実を食べてみます。すると、全身に生気がみなぎっていくのです。二人は驚嘆し、その効果を知った修道院長は、徹夜の宗教行事でよく居眠りをしている修道士たちに食するように命じます。

修道士たちは長年、ミサの睡魔に苦しんでいましたが、コーヒーの実のパワーによって、この悩みから解放されることになります。

この逸話の真偽は、今となっては誰にもわかりませんが、この後、コーヒーはイラク、エジプト、トルコへと次々と伝播し、回教徒の夜の祈祷や睡眠時間の制約など、厳格な教理を実践するために欠かせない飲料となるのです。

その後、コーヒーは宗教的な弾圧・制圧を乗り越え、焙煎法・抽出法の開発を経て、ようやく現在皆様が飲まれているようなコーヒーへと変わってきたのです。

今号では、古くから愛され、多くのパワーを持つコーヒーについて、その健康特性を最大限引き出せる研究を目指しました。

コーヒーを片手にどうぞお楽しみください!!

(「序説 珈琲学」 友田五郎著 光琳より改変引用)

アンチエイジングに効果的!?抗酸化活性とは

図1 活性酸素種と抗酸化活性

前号までは調理による‘おいしさメカニズム’について、炊飯や煮物を例にお話させていただきました。今号では食品の健康指標の一つである抗酸化活性について、コーヒーを題材にお話させていただきます。

現在では、生活習慣病などにも食生活の寄与が大きいと言われ、食品から健康をみなおす機会が増えています。

では、食品の健康特性はどのように測定するのでしょうか?

1つの方法として「活性酸素種」の消去能力(抗酸化活性)を測定する方法があげられます。ストレスや喫煙、紫外線により、人間の体内に活性酸素種という反応性の非常に高い物質が生じます。この物質が過剰に生じますと体内の物質と結合してしまうため、がんや皮膚老化などの原因になるといわれています。

この活性酸素種の発生を予防するためには、質の良い睡眠をとる、ストレスをためないなど、日々の生活習慣を改善することが重要です。また、ポリフェノールやビタミンCなど食品の抗酸化成分による活性酸素種の消去も有効だと考えられています。この消去能力のことを抗酸化活性といいます。

測定方法としては、活性酸素種と食品抽出液を混ぜ、活性酸素種がどの程度消去されているかを定量的に表します。

古くからコーヒーは、前頁で紹介したような血管拡張作用、覚醒作用などが広く知られていました。また、近年では、コーヒーの持つクロロゲン酸類やコーヒーメラノイジンに強い抗酸化活性があると報告されており注目を集めています。

コーヒーは、体に合わせて適量を飲用することで体のパワー、健康を引き出せる可能性をもつ飲料です。

今号では、この抗酸化活性の向上をめざした「凍結粉砕豆コーヒー」について紹介します。

Column

(株)リキッドガス営業技術部技術開発チーム 藤原裕史(株)リキッドガス
営業技術部
技術開発チーム

藤原裕史

凍結粉砕について

凍結粉砕とは、-196℃である液化窒素を使って原料やミル内部を冷却して粉砕する技術で、粉砕部はローターが回転し、導入された原料を粉砕パドルが叩いて衝撃を与えることで粉砕を行っています。

この凍結粉砕は、液化窒素を利用して原料を冷却するため、水分や油分の多いものも凍らすことができ、常温では粉砕が困難なゴマやコーヒー、果物などの食品原料も粉砕することができます。また食品は凍結させると脆くなる性質があるため、凍結粉砕で得られる粉砕品は常温粉砕より細かなパウダーにすることができます。

コーヒー豆は、コーヒー細胞の大きさ=約15μm以下に粉砕することも可能です。装置内は常に窒素雰囲気下で、粉砕時の発生熱も液化窒素により冷却できるため、酸化や熱による風味や香りの劣化がありません。

この技術を使ったパウダーを多くの企業様が色々な商品に利用されています。例えば、サントリー酒類(株)様では缶酎ハイ『-196℃』に凍結粉砕した果物を利用されています。凍結粉砕では果物の皮を含めた丸ごとの粉砕が可能なため、味・香りの良い商品になっています。

凍結粉砕について

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