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大阪ガスでは、シリコン系太陽電池に続く次世代の低コスト太陽電池として注目されている色素増感太陽電池の開発に取り組んでいます。色素増感太陽電池は、色素に入射した光が電子を発生させ、電解質を介して電気が発生する新しいタイプの太陽電池で、植物の光合成に近いメカニズムで発電します。
従来のシリコン系太陽電池は、材料に高価なシリコン基板を使い、高価な半導体製造設備を必要とします。一方、色素増感太陽電池は、埋蔵量が豊富で安価な「チタニア」を電極材料として用い、簡易な設備での印刷によって製造できるため、コストを大幅に低減できます。また、シリコン系太陽電池に比べ、夏期の屋根上のような高温下でも性能低下が少なく、斜光や曇天にも強いため、住宅の壁用など、新たな用途での利用が期待できます。
色素増感太陽電池の構成イメージ色素増感太陽電池の商品化に向けた課題は、光を電気に変えるエネルギー変換効率の向上と長寿命化です。大阪ガスでは、独自のナノ材料技術を用いて、高性能チタニア電極の検討を中心にセルの開発を進め、2010年度には国内最高レベルの変換効率10.4%を達成しました。
今後、電解質や正極など他の部材も含めた最適化を図ることで、変換効率と耐久性の向上を進め、早期実用化を図ります。
国内では、高知県で葉山風力発電所(発電容量2万kW)が、和歌山県で広川明神山風力発電所(発電容量1.6万kW)が稼動しています。両発電所あわせて年間約6万tのCO2排出削減に貢献しています。加えて、2011年6月に和歌山県の由良風力発電所(発電容量1万kw)を取得しました。2011年9月に営業運転開始予定です。
また、近年、再生可能エネルギー※を積極的に推進しているオーストラリアにおいて、風力発電事業「ハレット4」プロジェクトに参画しています。このプロジェクトは、南オーストラリア州に63基(合計発電容量13万2千kW)の風力発電設備を設置するもので、2011年6月に商業運転を開始しました。
※再生可能エネルギー:太陽熱、風力、水力、波力、地熱、また、家畜の糞尿や廃木材、廃植物油等のバイオマス(有機資源)による発電等、繰り返し再生使用することが可能な自然由来のエネルギーを指します。
風力発電所の例(和歌山県広川明神山風力発電所)
バイオガス※とは、下水汚泥や食品廃棄物、家畜の糞尿等の有機性廃棄物が発酵して生じる可燃性ガスであり、下水処理場や食品工場等が発生場所となり得ます。その主成分は天然ガスと同じメタンであり、再生可能エネルギーとして、また地球温暖化対策の一つとして、有効活用が期待されています。
そこで大阪ガスは、バイオガスを当社都市ガスとして購入する際の条件を定めた「バイオガス購入要領」を制定し、2010年9月よりバイオガスの購入を開始しました。
※バイオガス:生ごみや家畜の糞尿、下水汚泥等の有機性廃棄物を嫌気性微生物によってメタン発酵させることで得られる可燃性ガスのこと。メタンガスと二酸化炭素を主成分とします。未利用の再生可能エネルギーであるため、その有効利用は地球温暖化対策のひとつとして期待されています。詳しくはこちらをご覧ください >>
大阪ガスは、神戸市、(株)神鋼環境ソリューションとともに、神戸市東灘処理場で製造したバイオガスを都市ガスとしてガス導管を通じて供給する実証事業を、2010年9月から開始しています。年間約80万m3の受け入れを予定しており、これは約2,000戸の家庭が1年間に使う量に相当します。
このバイオガスは、下水汚泥由来のガスで、都市ガスと同じように使えるレベルまで高度精製したもの。直接都市ガス導管に供給する試みは日本初であり、この実験を通じて運営方法や経済性を検証し、バイオマス資源の有効活用につなげていきます。

大阪ガスは、廃棄物問題と化石資源枯渇問題の解決に寄与すべく、バイオ技術を駆使した「高効率メタン発酵システム」の開発を進めています。このシステムは、生ごみ等の有機性廃棄物(バイオマス)を80℃の高温下で分解する技術(可溶化技術)によって、通常の発酵処理によるバイオマス分解に比べて、メタンガスの発生量を20%増加させます。そのうえ、メタン発酵処理の課題であった残渣・排水処理量を半減させます。未利用バイオマスから再生可能エネルギーであるバイオガスを低環境負荷なプロセスで製造することを可能にする革新的な技術です。
2009年には環境省の地球温暖化対策技術開発事業である「京都バイオサイクルプロジェクト」に参加し、自治体や大学の指導のもと、給食ごみ等を対象に、超高温可溶化技術の有効性を実証しました。この成果は今後、自治体が検討されている家庭用生ごみのメタン発酵処理の実用化検討に活かしていきます。
超高温可溶化装置(京都バイオサイクルプロジェクト)
現在、一般的に利用されている家庭用ごみ袋は、バイオガス化プラントでは分解が困難な素材を用いており、プラント投入前に除去しなければなりません。この問題を解決するために、大阪ガスでは、さまざまな素材を探索し、植物由来の樹脂「ポリ乳酸」が、高効率メタン発酵システムで短時間のうちに分解できることを見出しました。さらに、ポリ袋に成形するための加工条件を選定し、ポリ乳酸ごみ袋の開発に目処をつけました。
生ごみとごみ袋を一挙に“まるごと”短時間で分解し、発酵させ、バイオガス化すれば従来に比べて、エネルギー回収量を約10%増加させることができます。

生ごみ用袋
新エネルギーとして注目されているバイオガスの利用率は、現在5割以下とあまり高くありません。その主な原因は貯蔵法にあります。ガスの有効利用を促すには巨大なタンクが必要ですが、従来の低圧貯蔵では、タンク容量と同量のガスしか貯蔵できませんでした。
そこで大阪ガスは、吸着材を充填したタンクにバイオガスを高密度に貯蔵し、タンク容量を従来の25分の1に圧縮できる「バイオガス吸着貯蔵技術」を開発。これによってタンクの低コスト化・コンパクト化を実現し、バイオガスの利用拡大に貢献します。
※消化ガス:下水汚泥を酸素のない状態で嫌気性発酵し生成したガスのことで、主にメタンと二酸化炭素からなる。
(財) 下水道新技術推進機構との共同事業

自然エネルギーである太陽光を用いた家庭での発電は、化石燃料の消費と違ってCO2を排出せず、さらに発電時に大量のCO2排出を伴う系統電力の購入量を減らすことができます。大阪ガスグループでは、低炭素社会の実現に向け、積極的に太陽光発電システムの提案を進めるとともに、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」やガスエンジンコージェネレーションシステム「エコウィル」と組み合わせることで、さらに効率的でCO2排出を抑制でき、エネルギーのベストミックスを実現する「ダブル発電」の普及拡大に取組んでいます。

大阪ガスは、高木産業(株)、旭化成ホームズ(株)と共同で、ガス温水システム「SOLAMO(R)」(ソラモ)を開発、2010年5月に発売開始しました。これは、戸建住宅の屋根に設置した集熱パネルで太陽熱を集め、給湯・暖房に利用するもので、太陽熱が足りない時には、高効率給湯器「エコジョーズ(R)」が駆動します。従来型給湯器と比べて、年間CO2排出量を大幅に削減できます。
(注)「SOLAMO(R)」と「エコジョーズ(R)」は東京ガス(株)の登録商標です。
当社と東京ガス(株)、東邦ガス(株)の都市ガス3社と、川重冷熱工業(株)、三洋電機(株)、日立アプライアンス(株)のメーカー3社は、太陽熱を利用して冷房する業務用空調機「ソーラーナチュラルチラー」(ソーラー吸収冷温水機)を共同開発しました。
本製品は、太陽熱利用のために専用設計された空調機で、太陽熱を優先的に利用し、雨天の日など天気により熱が不足する時も、ガスで効率良くバックアップすることで快適性・利便性を維持しつつ、環境性を追求しました。太陽熱を集める集熱器(以下「集熱器」)と本製品を組み合わせた業務用空調システム「ソーラークーリングシステム」は、延床面積4,000m2(3〜4階建て)のビルの場合で、太陽熱を組み込まない従来のガス空調システムと比べ、冷暖房に使われる年間の一次エネルギー消費量が約24%、CO2排出量が約21%(約34t-CO2)低減※します。