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電力・ガスシステム改革

改革の目的

電力・ガスシステム改革は、東日本大震災を契機としてエネルギー供給体制を抜本的に見直すため、国の政策として進められています。電力とガスのいずれにおいても、低廉で安定的な供給と、消費者への多様な選択肢の提供を主な目的とし、電力システムの改革が先行するかたちで議論と法整備が行われてきました。

電力システム改革の目的は、1.安定供給を確保する、2.電気料金を最大限抑制する、3.需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大する――の3点で、段階的に改革が進んできました。

第一段階:広域系統運用の拡大⇒電源の広域的な活用に必要な送配電網の整備を進めるとともに、全国で平常時・緊急時の需給調整機能を強化することを目的に、電力広域的運営推進機関が2015年4月に設立されました。第二段階:小売参入の全面自由化⇒2016年4月から家庭でも電力会社や料金メニューを自由に選べるようになりました。第三段階:送配電部門の法的分離、小売料金規制の撤廃⇒電力会社の送配電部門の中立性・独立性を高めるため、2020年4月から別会社化します。また、小売電気料金の規制が原則なくなります。

一方、ガスシステム改革の目的は、1.新たなサービスやビジネスの創出、2.競争活性化による料金抑制、3.ガス供給インフラの整備、4.消費者利益の保護と安全確保の4点で、電力システム改革同様、段階的に改革が進められます。

第一段階:小売参入の全面自由化⇒家庭でもガス会社や料金メニューを自由に選べるようになります。第二段階:導管部門の法的分離(大手ガス3社)⇒ガス会社の導管部門を別会社化して、その中立性・独立性を高めます。

改革の流れ

2015年6月に電気事業法およびガス事業法等の一部を改正する法律が国会で成立し、電力・ガスシステム改革のスケジュールが具体化しました。電力・ガスの小売は、これまでも段階的に自由化が進められてきましたが、今回の法改正により、2016年4月の電力小売全面自由化に引き続き、2017年4月にはガスが家庭用を含めた小売の全面自由化に移行し、全てのお客さまが電気やガスの購入先を自由に選ぶことができるようになりました。

電力・ガスシステム改革の流れ

電力・ガスシステム改革の流れイメージ図

ガス事業の区分変更と保安責任

ガスシステム改革により、ガス事業はこれまでの一般ガス事業や大口ガス事業などの区分がなくなり、「ガス製造事業」「ガス導管事業」「ガス小売事業」の3つに区分されました。

ガス小売事業では、これまで認められていたガス販売の地域独占はなくなり、料金規制も原則撤廃されました。そのため、全てのガス小売事業者が、お客さまのニーズに応えるさまざまな料金メニューを提供できるようになりました。

一方で、一般ガス導管事業はガスの導管網を維持する重要な役割があるため自由化されず、これまで同様、地域独占が認められています。

新規参入者を含むガス小売事業者には消費機器(ガス機器)の調査・危険発生防止の周知に関する義務が課されています。

また、お客さまの敷地内のガス管(内管)に直接接続するガス導管(供給管)を維持・運用する一般ガス導管事業者には、緊急保安および内管の漏えい検査の義務が課されています。

新規参入者を含む全てのガス導管・小売事業者には、平常時、災害発生時ともに連携・協力する努力義務が課されています。

例えば、災害発生時のお客さま対応や、早期復旧を目指すための体制構築について、各社が連携して速やかに行なえるよう、平時より合同訓練の実施や情報共有を図ることなどが挙げられます。

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